右耳

 昨日はノーベル賞を白川博士と共同受賞したHeeger教授の講演会を聴きに行った。話の内容は面白かったが、同時通訳のイヤホンが耳に引っ掛けるタイプで音が漏れまくり。他の聴衆のイヤホンから出る日本語のささやき声が会場じゅうに満ちてちょっとイヤだった。
 ところで私は見なかったが「あるある大事典」で、左耳よりも右耳のほうが左脳の言語野への経路が近い、だから電話するときも受話器を右耳に当てたほうが内容をよく理解できるという話をしていたそうだ。本当かな。私は受話器は大抵左手で持つのでわからない。だって右手はメモするのに使うじゃないか! 肩で受話器をはさめば右耳に当てながら右手をフリーにできるけど。
 そういえば、ドラマなどでこんなシーンをよく見るような気がする。

♪プルルルル(電話がかかってくる)
主婦「(受話器を取り、左耳に当てる)はい、○○でございます」
男の声「おたくの娘さんをあずかっている」
主婦「えっ?……(あわてて受話器を持ち替えて右耳に当てる)もしもし? もしもし?」

 電話の内容が重要だと判断した時に、登場人物が受話器を持ち替える。これって相手の言う事を少しでもよく聴き取ろうとする無意識の行動(という演出)なんだろうか。そしてその裏には上に述べたような耳と脳の構造が関係している(と演出家は考えている)のだろうか。でも現実世界でこんな行動をする人はあまり見たことがない。
 いざというとき右耳に受話器を当てる人募集。ついでに、熱いものに触ったあと耳たぶに手をやる人も募集。