日常 (7/17 - 7/31)

7/17 (月) 快晴、18〜32℃
 4年ぶりの物質の製膜1回。デポレートが思ったほど上がらなかった。そしてここ数日の膜を光顕で見ると、6枚中5枚は使い物になりそうにないことがわかり、脱力。この現象は9年前にも目にしていたことだが迂闊にも思い至らなかった。なんとか測定だけでもできれば。明日から3日間は少し真剣に頭を使わなければならない。
 日本の小中学校の吹奏楽部の演奏動画をいくつか見る。僕は今に至るまで管楽器はハーモニカとリコーダーしか経験していない。もし自分の小中学校時代にこういう部があったらと思う。実際はどこの音楽部も女子が8〜9割を占めるので、もし部があっても入部は躊躇っただろうけど。

7/18 (火) 晴、19〜37℃
 測定治具を組んで、最近作った膜の電気測定。不満足な結果。6年ほど前にさんざんやったこの測定の難しさを思い出した。解決策を考えて試したけれどもうまくいかない。暑さにも消耗して負けモードで退勤。

7/19 (水) 曇、21〜27℃
 同僚Bに教わって、昨日よりもちゃんとした装置での電気測定をするも、相変わらず不可解な結果しか得られない。化学科の共同研究者Fのオフィスへ行って少々討論。金曜日締切りのレポートを書き始める。夕方、膜厚測定とプチ製膜のため KKS へ赴くも、自分の ID カードが更新されていないことが判明し、何もできず。早いけど退勤。近くの Petite Arche で買物して、ついでにそこの flunch でムール貝とフリッツと生ビールで夕食。ヤケ酒だ。夜、FEM 的なことに少し手をつける。9年前に自分が行った計算を久々に見返し、あの頃はバイタリティがあったなあと感慨を抱くなど。

7/20 (木) 晴、17〜25℃
 KKS へ。秘書Mに頼んで ID カードをアクティヴにしてもらう。ちょうど XRD 装置が復活したと聞いたので、急遽その測定をする。そのあとで予定していた膜厚測定とプチ製膜をして、職場へ移動。昨日の電気測定続き。なんとか一見まともそうなデータが得られた。すべてにおいてリズナブルかどうかわからないが。

7/21 (金) 晴、12〜26℃
 午前、家で報告書書き。早昼を食べて職場へ。書類仕上げ。数ヶ月前の失敗を踏まえて今回はなるべく詳しく、実験レポートか短めの論文のように図も含めて詳細に書くようにした。しかし途中、同じプロジェクトの参加者からそのパートの文章が送られてきたのを見ると、箇条書きで要旨だけが記されていて、ちょうど論文のアブストかハイライトのようだった。どちらのつもりで書けばよいのか最初から示されていないのが困る。せっかくなので僕は準備したとおりの詳細レポートを提出した。短くしろと言われれば直すのは簡単だ。一仕事終えたのでパスタ屋でワインで祝杯。

7/22 (土) 曇一時雨、15〜25℃
 午前、久々に市中央図書館へ。1冊借りる。午後、ビームマンガ実況(第 10 回)。フレッシュ漫画家5名特集。ご意見番(?)枠にしりあがり寿。今回も楽しんだけれど、女性出演者によるチアリーディングにふんだんに時間を割くなど、だんだんネタ切れ感が漂っているような。前回は出演者全員でただ食べ物を食べるだけだったし、次回はビーム漫画家の関係した映画の特集とのこと。漫画から離れているではないか。夕方、Petite Arche に買物。ついでにカフェで論文Cのプルーフに目を通す。

7/23 (日) 曇一時雨、14〜23℃
 外出せず。デスクトップ iMac (2007 年購入)のキーボードがいいかげん汚れたので、掃除する(初)。この記事を参考に、キーを全て外し、洗剤の入った水にしばらく浸ける。アルミのボディをゴシゴシする間、キーにこびりついた油汚れはひとりでに落ちていた。ほぼ新品のように綺麗になったが、キーのはめ込み過程で内部のプラスチックジョイントがいくつか分解してしまい、作業完了できず。続きは明日職場でやる。

7/24 (月) 曇時々晴一時雨、14〜21℃
 論文Cの校正済プルーフを送信。夕方まで査読レポート書き、送信。久々に掲載に至りそうな原稿を担当したぜ(要修正判定したけど)。共同研究者U先生から FreeFEM++ のファイル作成方法を教わる。「区切子」が LF もしくは CR+LF であることが重要とのこと。それが MacOSX 付属のテキストエディタではできなかった理由だと。やはり人に訊くのが一番。第一関門を突破できたので、どんどん進もう。今週中に 3D モデルの解析まで行ければいいなあ。

7/25 (火) 曇時々晴一時雨、14〜24℃
 再投稿に向けて論文Bの直し。午後、学生の測定につきあう。
 また査読依頼が来た(今年8件目)。先週よりは時間があるし自分の専門と一致したテーマなので引き受けたが、原稿を一目見て図の枚数の多さからピンときた。昨年に査読してえらい苦労した著者だ。事前にあの著者だと気付いていたら引き受けたかどうか微妙(結局引き受けただろうけど)。まあ前回とはアプローチの違う仕事のようなので、期待して読ませてもらおう。ついでに前回リジェクトした彼らの論文の行方を調べたら、ほとんど修正せずに他雑誌に掲載されていた。よくあることだけどなんだか空しいね。
 夕食にゴーヤチャンプルーを作成。うまいうまい。

7/26 (水) 曇時々晴一時雨
 論文Bを別雑誌に投稿。最近この雑誌のサイトにログインできなかったので、編集局に連絡して解決してもらう。自分のアカウントが2個存在していたことが問題だったようだ。この機会に名寄せができてよかった。
 明日提出予定の書類書き。夜に FEM を少々。
 夕食後横になったら深夜1時頃まで寝入ってしまった。昼食をクロワッサン1個で済ませたので身体が弱っていたのだろうか。別にダイエット目的で食事を抜いたわけではないが、食欲とメンドクサさのバランスが後者に傾いてしまった。良くない。

7/27 (木) 曇時々晴一時雨
 午前から昼過ぎまで家で書類書きと FEM。夕方少し職場へ。

7/28 (金) 曇時々晴一時雨、13〜26℃、午後から夏っぽい気候が戻る
 午前、家で書類書きと FEM。昼食して職場へ。夕方、書類発送。
 同僚らに来週職場に来るかどうか訊いて回ったが、誰も来ないという。大学での単独勤務を今夏はとくに固く禁じられているので、困った。今週のうちに製膜をしておけばよかった。
 FreeFEM++ はマニュアルに載っているサンプルファイルを学びながら、少しずつ少しずつできることを増やしている。プログラミングには常にあることだが、ファイルを作って動かしても最初から動くことはまずない。たいてい自分のミスでバグが含まれている。それを探すのが本当に辛い。泥水の中を溺れかけながら泳いでいるような感じ。もしパソコンに詳しい弟がいたら気軽に質問できて楽だろうな。言わせてもらえばマニュアル(英文)も判り辛い! 痒いところに手が届かない説明だし、文法ミスや誤植が山のようにある。まあ著者はフランス人だから英語に関してはさもありなん。

7/29 (土) 晴、16〜30℃、再び扇風機を稼働
 FEM。午後、Petite Arche に買い出し。夕方、Studio Cinémas に赴き『Le grand méchant renard et autres contes』(B. Renner, P. Imbert 監督、2017)観る。スラップスティックギャグに徹した演出で、幼いお客さんにはよくウケていた。大きな者と小さな者の信頼関係、綱渡りの逃亡など、前作『アーネストとセレスティーヌ』との共通点はやはり多い。原作漫画を買ったもののまだ読書中。

7/30 (日) 晴、19〜27℃
 外出せず。FEM を少々。夕食後に最近買った DVD の中から1枚『ジョバンニの島』(西久保瑞穂監督、2014)観る。第二次大戦直後の北方四島で起きたことを日常も含めて真摯に描いている。リアリズムとファンタジーの交錯は一歩間違えると着いて行けなくなるが、うまく処理されていた。住民がソ連軍の収容所に送られてからの背景の色使いがなんとも悲痛。大まかな筋は予想できても細部で涙腺を刺激される。『悲しき天使』が元々ソ連の歌曲だったことを初めて知った。

7/31 (月) 晴時々曇一時雷雨、14〜26℃
 印刷と書類ピックアップのため一時的に職場へ。本当に誰もいなかった! ほぼ家で FEM の学習。C++ との共通点が多いとのことなので、web の C++ 入門ページを垣間みる。手取り足取り教えてくれている。これくらい親切なページが FreeFem++ にないのは残念だ。利用者の数が違いすぎるのだろうが。