日常 (2/16 - 2/28)

2/16 (木) 曇、6〜15℃
 短期実験の計画と先行実験を少々。夕食後再出勤して実験の続き。

2/17 (金) 快晴
 サイリスタレギュレータが電力を出力しない件、日本のメーカーに電話して、やはり故障しているようだと判断。しかし日本に送り返して修理するほどのものではない。いろいろ検討した結果、温調からの電圧シグナルでリレーを制御してヒーター電流を ON/OFF するのが最も現実的と結論した。午後、KKS に移動しがてら町のパーツ屋 Radio son でリレーを買う。KKS で使おうとした目的の装置は調整中で使えず、サッサと職場に戻る。リレーの配線をする。
 夕食にパスタ屋へ赴くも臨時休業だったので、かわりにケバブ屋で済ます。久々に Studio Cinémas へ映画を観に行く。

2/18 (土) 快晴
 昼前から Petite Arche に買い出し。長い HDMI ケーブルを買う。一旦帰り、DVD/HDD レコーダと Livebox をプロジェクタから引き離し、リモコンで操作できるよう壁際に組む。夕方再び外出。久々に IKEA(ミニ照明器具など買う)、次いで Leroy Merlin(プロジェクタ台を作る材料を買う)へ。
 前に買ってあった DVD『カンフー・パンダ2』(J. リー監督、2011)観る。

2/19 (日) 快晴、-2〜14℃
 職場へ。リレーを介した昇温のテスト。PID 定数を選べば使えそうだ。

2/20 (月) 曇時々小雨、3〜12℃
 2号機のターゲットの回転がスムースでない問題のため、ステージを外して分解。ベアリング自体には異常はなく、どうやら組み立てられた部品が次第にズレてくるのが原因らしい。ホームメイドの装置なので工作精度に限界がある。しかたない。
 5月の一時帰国の航空機チケットを押える。
 夕食しつつ YouTube で『ベルヴィル・ランデブー』(S. ショメ監督、2002)観る。感想は少し考えて後で書き直そう。

2/21 (火) 曇、11〜13℃、蚊が飛んでいる
 レーザースポット観測した後、製膜2回。リレーを介した昇温、PID 定数をいろいろ試してみたけれども、温度のふらつきが大きく使えない。負けた気分。帰ってプロジェクタを使おうとしたらボタンの機能や映像の表示に不具合が発生し、さらに落ち込む。だましだまし使えば使えないこともなさそうだが、やはり安さには理由があるな。

2/22 (水) 曇、10〜12℃
 製膜1回。先週調整中だった KKS の XRD 装置、管理担当者がどうやら休暇からトゥールに戻ったらしいことを FB の書き込みから推察して、行ってみたら、やはり使用可能になっていた。よっしゃ。(本人に聞けば確実だったが催促してるみたいで何となく憚られた。)溜まった一連の膜を測定。前向きになれる結果を得る。夕食をそこで摂って、職場に戻り、明日の製膜の準備をして退勤。論文作成に必要な試料どもを今週末までに揃えたい。

2/23 (木) 曇、8〜13℃
 条件出し用の製膜3回して、帰って夕食してまた職場に来て製膜1回。試料交換の度に真空を破らねばならない2号機で1日4製膜は新記録かな。

2/24 (金) 晴、4〜11℃
 KKS で XRD。不可思議な結果を得る。製膜条件から考え直さざるを得ない。職場に移動してあれこれ考え、退勤して家でレーザースポットサイズの正確な定量。早くやるべきだったが面倒臭がって先延ばしにしていた。結果、あまりに過剰なフルエンスでデポしていたことが判明。条件出しをやり直さねばならないのはしんどいが、フルエンスが明らかになり、しかも1号機とそう変わらない条件で製膜ができることがわかったので気持ちはむしろ楽観的になっている。Photoshop Element でスポットの面積を計測する方法を会得したのも収穫。

2/25 (土) 快晴
 昼に職場へ。ターゲットを裏返して製膜1回。

2/26 (日) 曇/小雨、4〜14℃
 ビームマンガ実況(第5回)を視聴。みなもと太郎回とのことで一体どの作品をやるのだろうと訝っていたが、実際には共演の松田洋子山川直人上野顕太郎各氏の作品が主に取り上げられ、みなもと氏は評論家的ポジションだった。考えてみればお三方はみんな僕の愛読する作者だから、気付けばのめり込んで視聴していた。さらにそれぞれの作家に絡んでみなもと氏が、汲めども尽きぬ泉のごとく漫画蘊蓄を繰り広げる。今回も僕のコメントを司会者に拾ってもらったり他の視聴者から反応が返ってきたりして、深い満足感とともに放送終了を迎えた。ところでこの番組は『BS マンガ夜話』にも似ている。ただしマンガ夜話では作者自身は出演しない形式だった。かつてみなもと太郎氏が取り上げられた時に、喋りたくても喋れないもどかしさを表した1枚絵が FAX で本人からスタジオに送られてきたのを思い出した。今日は存分に喋れたことだろう。

 15 時頃から職場へ。淡々と製膜2回。ここ6日間頑張ってデポしているけど、一番肝心の膜はまだ作るに至っていない。
 なんとなく微熱と鈍い頭痛を感じる。でも体温は正常。あっ、花粉症かな。

2/27 (月) 曇→雨一時風強し、7〜13℃
 職場で書類や顔写真の準備をして、アポしてあった 11 時に県庁へ。滞在許可証の更新手続き。担当は初めての人で、やはり少々やりとりに困難さを感じた。しょっぱなから向こうのペースに飲まれそうになるも、踏みとどまって自分の言葉で主張するようにしたらその後は問題なく進み、無事レセピセをいただく。
 職場に戻って製膜1回。休暇から戻ってきた同僚らと将来の研究計画について少し相談。KKS に移動して XRD。先週末よりは真っ当な結果を得た。まずはホッとした。

2/28 (火) 曇/雨→晴、5〜10℃
 「肝心な試料」の製膜2回。夕方から KKS に移動して XRD。とりあえず第1関門を突破した。1年半前に得ようと努めて得られなかった特性がすんなりと現れて、少々予想外だった。製膜条件に敏感に依存するということか。

 2号機で製膜が順調にできるようになって嬉しい。振り返ればこのチャンバーのデザインをしていたのは 2010 年。長崎の応物学会参加中に、メールで業者と図面をやりとりせねばならず、スキャナを使うためにキンコーズに駆け込んだりした。稼働後も、光路が長いせいで弱い光しか得られなかったり、ターゲット回転もスムーズに動かなかったり、当初はストレスフルな装置であった。そんな問題点を1つ1つ試行錯誤を経て解決していった結果、気がついたら格段に使いやすい装置になっていたという感じだ(まだ克服すべき点は多いけど)。しかし残念ながら、これを使った成果をまだ1報も論文化していない。もったいない話。進行中の実験が第1報になることを願う。