日常 (7/1 - 7/17)

7/1 (金) 曇一時雨
 昨日再再投稿した論文A、編集部から「ソースファイルが不足している」と指摘されて、直ちに準備して送信。それから1時間も経たずに、掲載決定通知が届いた! 査読者の手に渡らずにエディタ判断で受理されたのだ。よかったよかった。比較的細かい指摘をしてくる手強い査読者だったけれども、2回突き返されてこちらも一生懸命直したからそれだけ論文の質は上がったと思いたい。
 光学系カバー、今できる部分は完成。これからイレギュラーな部分をどうするかデザインを考える。

7/2 (土) 晴、14〜22℃
 机の整理など。夕方 Petite Arche に買い物。

7/3 (日) 晴
 朝少し職場へ。文献をピックアップしたり、自民党改憲案を印刷したり。午後、著作物の主著者と1時間半ほど電話で打ち合わせ。

7/4 (月) 曇、14〜23℃、寒い
 デスクワーク。外付 DVD ドライブを持参して、春の予稿集の抜粋を PC に移植するなど。プロジェクトEに提出する短いレポートを書く。大学に出す勤務実態報告書の内容を考える。KKS 利用者講習のテキスト(英語版)を読む。昔の紙板予稿集を少し処理。

7/5 (火) 曇、13〜24℃
 KKS に寄って利用者講習受講のサインをしてから職場へ。リーダーの多大な助けを得て昨日のレポートの見直し、および勤務実態報告書の作成。先週から億劫に感じていた3つのめんどくさいデスクワークが終わった。4つめの大きなデスクワーク、応募しようとしているプロジェクトの内容を考へる。締切りは9月だが、仏人の多くはもうすぐ夏休みに入るからそれまでに人集めだけでもしないと。

7/6 (水) 晴
 応募しようとしているプロジェクトの参加候補者2名にメール。1名から快諾の返事。その相手とスカイプで打ち合わせ。雑談含め1時間ほども喋っていた。

7/7 (木) 快晴、11〜29℃、半袖シャツ
 プロジェクト申請書類を書ける所から書き始める。光学系カバー用のアクリル板を「Pカッターで何度も溝を掘って、割る」方法で切断。厚さ 5 mm は初めてだったが、5 mm くらいまではこの方法で大丈夫とネットに書いてあったのでやってみた。概ね成功。KKS へ移動してプチ製膜、ついでに夕食。

7/8 (金) 快晴、15〜28℃、ポロシャツ
 アクリル板切断続き。昨日プチ製膜した試料を実験用の構造に作成。
 MacBook Air のセーフブートを行なう(1年ぶり2回目)。セーフブート後に Word や Excel のファイルを開いたら、一部のフォントが消えていて文書の原型を留めていなかったのでびっくりした。一回再起動したら元に戻った。次回から気をつけよう。
 6月初めにこっちに戻って来てからずっと、目がシクシクする・鼻水が出る・喉が痒い・時々くしゃみ、といった症状が続いている。花粉症かなと思っていたけど、夏風邪の可能性も疑うべきかも。今日は一段とひどかったので早めに退勤。夕食はパスタ屋で。

7/9 (土) 快晴、15〜29℃
 体重ガクンと減る。昨日はやはり病原菌と闘ってエネルギーを消費したのだ。
 とある目的のため、Cultura に赴いてウクレレを購入。79 ユーロ。いったん帰って Petite Arche に食料品の買い出し。
 夕食しつつ DVD『大人は判ってくれない Les 400 coups』F. トリュフォー監督(1959)観る。12 歳の少年アントワーヌが親や教師とうまくいかず人生街道から転落していく話。ちょうど『プチ・ニコラ』と同じ時期のパリの小学校が舞台だからつい比べてしまう。本作でもやはり子供はコドモらしくわんぱくで天真爛漫だが、主に家庭環境の違いのせいか、アントワーヌとニコラの人生はネガとポジのように対照的。本作のラストシーンのアントワーヌの表情は公開当時「自殺の決意の現れ」と解釈されたようだけど、僕は自殺とまでは行かずとも、コドモ期に別れを告げてオトナになってしまった少年の悲哀を感じた。そんな中、父と母が喧嘩をして家の中が険悪な雰囲気になった時にも、一家で映画を観に行くだけで全員ハッピーになるくだりが印象に残った。トリュフォーの映画愛の一端を見た。

 数年前に仏語教室で「トリュフォーの作品を何か知っていますか?」と先生(仏人)に聞かれて「原題は知りませんが『大人は判ってくれない』という邦題のついた映画を…」と答えたら、先生は「たぶんそれは Les 400 coups ですね」とズバリ当ててくれた。すごいなあと思った。

7/10 (日) 快晴、15〜30℃
 外出せず。室内拭き掃除。雑誌類処分。

7/11 (月) 曇→晴、16〜23℃、一転して涼しい
 同僚WのD論公聴会。午後、こんど出る論文Aの「LabTalk」なる短い宣伝文を書く。こういうのは初めて。同僚Bの製膜に付き合う予定だったが、誤操作でチャンバー内のマスクが外れてしまったので延期。
 自分も参加しているプロジェクトFが採択されたとの連絡が入る。めでたい。

 参院選改憲4党(自・公・お維・こころ)の議席数合計は3分の2に1議席及ばなかった。この点は良かった、野党共闘(民・共・生活・社民)の成果だ。共闘が無ければもっと悲惨な結果になっただろう。ただ無所属・諸派のうちの4議員が改憲派であるため、真の改憲勢力は3分の2を超えたという見方が今は主流。これからは本当に改憲の内容が問題だ。少なくとも党議拘束で自民改憲案を支持させられる勢力は3分の2に満たないので、自民党も昨年の安保の時みたいにおおっぴらに変なことはできないだろうが、裏でしたたかな駆け引きが為されるのだろう。それにしても選挙期間中は不自然なほどに番組で参院選に言及せず、開票番組で手のひらを返したように改憲を問題視する TV 局は軟弱だ。国民の側としては地元議員に直訴する、なるべく意見の異なる相手と話し合うなどの活動を続けなければ。

7/12 (火) 曇一時雨→晴、14〜22℃
 同僚2名と待ち合わせて車で Blois へ。年に1度の研究所の全体ミーティング。この機会に共同研究者Mの実験装置を見せてもらう。一旦 Tours に帰り、同僚Bの製膜につきあう。帰宅して着替えてサラダを作って、また待ち合わせて車で Blois の古城へ。研究所のパーティ。今回は「島」をテーマにした服装やアクセサリーを身につけて来るようにアナウンスされていた。それで土曜にウクレレを買ったのだった。行ってみたら真面目に島の準備をしていた人は非常に少なかった。まあギターより手軽だし、これからずっと楽しめるので、ウクレレを買ったのは無駄ではない。

7/13 (水) 曇、12〜20℃
 午前に同僚 A1 のD論公聴会。午後に同僚 A2 のD論公聴会。どちらもインド人で非仏語話者。英語でのD論公聴会を聴くのはフランスに来て初めて。1日に2回の公聴会も初めて。午前のほうは研究の内容が充実していて、審査員から「D論2回分の内容がある」と感想が出たほど。プレゼン終了時に自分も含めた聴衆から思わず拍手が沸き起こった(公聴会ではこのタイミングでは拍手をしないのが慣例)。午後のほうは申し訳ないが寝てしまった。審査員も少なく、審査員が退席するまで起立して待っているという聴衆のマナーも守られず、あまり整った公聴会ではなかった。でも終了後のパーティでは久々に会う人々を含め、多彩な顔ぶれが参加していて楽しかった。
 かなり疲れた。PC の電源アダプタを職場に忘れて帰って、夜におさんぽがてら取りに行くなど。

7/14 (木) 快晴、11〜20℃
 革命記念日で休日。ダラダラ過ごす。夕方、同僚Vに誘われてポルトガル料理店へ。その後、橋の近くで花火を見る。かなり間近で迫力があった。

7/15 (金) 快晴、8〜23℃
 応募すべきプロジェクト(Jとする)の下調べ。駅で月曜の出張の電車切符を取得。

7/16 (土) 快晴、12〜27℃
 午後、一瞬職場へ赴いて明日のための書類ピックアップ。Atlantes に寄って買い出し。帰宅。夕方、近所でお菓子を物色。

7/17 (日) 快晴、15〜30℃、暑い
 昼に同僚Aの家に呼ばれ、元同僚Nと3名で打ち合わせ兼昼食(3ヶ月ぶり2回目)。テラスで風に吹かれながらの心地よい食事とワインの後に、屋内に入って PC を前に喧々諤々の議論をする。5時間半も喋っていた。おかげでいくつかの論点が明確になったし、全体に楽しい会合だった。夕食は腹がいっぱいだったので残野菜処理スープを作る。