"Pablo Tome:1" J. Birmant & C. Oubrerie (2012)

 読了。若き日のピカソとその恋人となるフェルナンドを中心とした物語。巨匠とか変人の印象が強いピカソも、青年時代はパリに集まった無名の画家たちの一人に過ぎなかった…。20 世紀初頭の芸術家群像には無条件で惹かれる。絵柄が最初はとっつきにくいけれど徐々に人間味が滲み出て好もしく思えた。才能を開花させて名声を得ていくパブロと、不幸な生い立ちを克服してモデルとして売れるフェルナンドが、どちらもフツーの人っぽく感じられるのがいい。眼がマルかいてチョンの漫画的な描き方をされているからかな。