8月の記録

 8/31 (土):St Cyr の市ホールにて同僚Dの結婚式とパーティ。フランスで結婚式に参加したのは初めてだな。日本といろいろな点でやり方が違う。実質的。日本の一般的な式や披露宴がすごく虚飾に満ちたものに見えてくる。
 8/30 (金):KKS の工場でリーダー、技術職員Tと回転系の最後の微調整。その後同僚L教授に会って仕事打ち合わせ。
 8/29 (木):晴、13〜25℃ ターゲット回転系組み立て続き。午後、KKS に移動してリーダーと EDX+SEM 観察。ついでに新築のオフィスに初めて入る。夕食後再び職場へ。今日のデータの解析とか。/iPad mini に英和・和英辞典とか体重記録アプリとか応物学会案内アプリを購入・ダウンロード。
 8/28 (水):晴、12〜25℃ 査読レポート送信。共同研究者Fのオフィスへ行き少し打ち合わせ。暖簾に腕押しな感じだ。こまめに発破をかけんといかん。午後、懸案のターゲット回転系部品の仮組み立て、問題点洗い出し。基本的に動きそうでホッとする。パスタ屋で夕食して帰って寝る。
 8/27 (火):曇、14〜22℃ KKS にて XRD と SEM を並行して行なう。その後頼まれた膜を同僚Cに渡す。職場へ移動。共同研究者K氏から SEM 像が送られてきたのでコメント。夕食後再出勤。査読(締切過ぎた)!/バスの中で乗客に配っていた9月以降の路線図や時刻表を入手。なるほど大幅に路線が変わるのだな。うちからは職場へも KKS へも1本では行けなくなるのか…orz
 8/26 (月):曇時々雨一時雷雨、14〜23℃ 薄膜の熱処理1枚。サブチャンバーを久々に立ち上げ。電気系統の配線、ターゲット保持具の工作などして、いざ真空引きしようとするも、昨年6月に内部を清掃して正常運転を確認したはずの RP が再びガガガガガと大音響を発する。1年2ヶ月放置していたのが悪かったか、あるいは遅かれ早かれこうなったか…。ともかく予定の製膜は休暇後まで延期。ガッカリだが、今週の日程が少し楽になった。夕食後再出勤。査読(締切)!
 8/25 (日):曇時々雨、12〜19℃、寒い 昼頃に職場へ。製膜3回。
 8/24 (土):晴、〜23℃ 午後、Atlantes に買出し。その足で職場へ。あまり馴染めなかった Bento の代理に PowerPoint でデータベースを作ったらどうかと考え、いろいろやってみるが、テキストをコピペした時にフォントが勝手に MSP ゴシックに変わってしまう点がどうも気持ちよくない。製膜する予定であったがその気にならず退勤。夕食しつつ DVD『刑事コロンボ 白鳥の歌』ニコラス・コラサント監督(1973)観る。★★★★★ ジョニー・キャッシュという歌手は大物だったらしいが僕は先日 FB の TL で初めてその存在を知って、彼が出た作品ということで興味を持って鑑賞。94 分の長篇ということもあり、盛り沢山の内容だった。キャッシュ演じる犯人の、安岡力也やベルナール・タピを思わせる悠揚迫らざるツラ構え。コロンボがかつて朝鮮戦争に従軍していたことも知った。日本でもそうだが、この時代のドラマには現代劇でも登場人物の戦争体験が重要な背景になっているな。『秋刀魚の味』のリメイクドラマ(2003 年フジ)で『軍艦マーチ』を『世界の国からこんにちは』に変えちゃったのはやはりしっくり来ない。
 8/23 (金):晴、13〜30℃ KKS にて装置予約と同僚Cからの製膜用基板受け取り。待ち時間に査読用原稿読み。昼食後職場へ移動。チャンバー作業。夕食後再出勤。書類書き。/書籍『辞書を編む』飯間浩明(2013 光文社新書)読了。★★★★★ 共感、有益な示唆、笑い…といろいろ詰まっていて深く満足。これはいずれ別エントリを立てて語らずにいられないが、1つだけ感想を挙げるなら、辞書編纂者が日常的に行なう言葉採集の作業が、まるで昆虫や植物の採集にそっくり。そうだ、研究者はみんな、日々新しい知見のカケラを探し求めては、そのコレクションを宝石のように愛おしむものだね。僕も日々得た知見をデータベース化しようとよく試みるけれど、どうも長続きしない。飯間氏のまっすぐな情熱を見習いたい。

辞書を編む (光文社新書)

辞書を編む (光文社新書)

 8/22 (木):快晴、14〜30℃ 朝から夕方まで、同僚Mと休暇前最後のラマン測定。外は 30℃まで上がったらしいが、測定部屋は陽が差さず風が入って寒いくらいだった。帰って寝床で1時間ほど気を失う。そして1本遅い夜バスで再出勤。為すべき作業は多く、時間は少ない。
 8/21 (水):快晴、13〜28℃、朝は長袖シャツで出て午後はTシャツ1枚になる。この温度差が悩ましい。けどたぶん低湿度とセットなのだと考えたら文句も言えない KKS にて XRD、PVD 製膜、膜厚測定。夕方、職場へ移動。書類一つ微修正して送信。改装なった安パスタ屋で夕食。/左下奥歯が痛む。帰国したら歯医者に行こう。2週間我慢するだけで良いので悲愴感はない。/小説『ムーミン谷の彗星』ヤンソン作、下村隆一訳 (1968) 読了。★★★★★ スナフキンのある台詞が気に入ったのがきっかけで原作を読んだ次第。以前アニメ化作品を見たが、筋はほぼ同じなのに印象はかなり違う。小説には読者の想像する余地があるからだな。それにしても登場人物たちがみんなマイペースでおかしいやら呆れるやら。
新装版 ムーミン谷の彗星 (講談社文庫)

新装版 ムーミン谷の彗星 (講談社文庫)

 8/20 (火):快晴、10〜25℃ KKS へ赴いて装置の予約してから職場へ。製膜2回。ラマンのデータ解析続き。あまりパッとしない結果だった。どうストーリーを作ろうか。家に電話。休暇から戻った同僚Eと軽く打ち合わせ。夕食後再出勤し、明日の準備とか論文収集とか。
 8/19 (月):晴、14〜24℃ 製膜2回。直径の小さいターゲットの保持金具を工作。老眼が進んでこういう細かい作業が難しくなってきた…。夕食後再出勤し、先週末のラマン測定の解析。
 8/18 (日):曇、18〜23℃ 午後、職場へ。チャンバー作業。
 8/17 (土):晴、14〜27℃ 午後、Atlantes に寄って買い物したのち職場へ。書類書き。夜9時までやって完成。
 8/16 (金):快晴→曇、13〜28℃ 朝から夕方までラマン測定。合間に書類書き。/昨日のツーリングから帰宅した時から、iPad mini が何も表示しない症状が発生。どのボタンを押しても画面真っ暗。バックパックに入れて自転車漕いでる間に衝撃でショートしたか。一時は修理代ン万覚悟するも、今日またリセットボタンを押してみたら電池の残量ゼロ表示が現れ、充電して通常状態に戻った。ホッ…/日本から空輸した DVD で『刑事コロンボ 忘れられたスター』ハーベイ・ハート監督 (1975) 観る。★★★★★ これは子供の頃に観て断片的に覚えている。最後、一人スクリーンで若き日の自分を見つめる犯人の老女優と、あえて彼女を残して静かに去ってゆくコロンボが印象に残っていた。ただ、なぜ逮捕しなかったかの細かい経緯は忘れていた。改めて見ると重く悲しく優しい話であった。自分をとりまく状況の変化にも思いを馳せる。何より今の僕が、この老女優を演じた時のジャネット・リーと同い年になってしまったとは!
 8/15 (木):快晴、11〜27℃ 聖母被昇天祭 Assomption で祭日。午後、自転車で、こんど開通するトラムの路線を南側の終点まで辿る旅に出る。帰り道に Cultura で文具など買い、職場へ。書類書き。
 8/14 (水):快晴、10〜25℃ 午後1時から9時半までラマン測定。
 8/13 (火):晴、10〜23℃ 同僚M&Dの助けを借りて粉末をペレットにプレスし、焼成開始。製膜ターゲット用。今まで化学系技術職員Sに頼んでいたが、彼が夏休み中なので初めて自分で作った。前職場とだいぶやり方が違う。これまで同じ型で作っても完成ペレットの直径がまちまちなので何故だろうと思っていたが、ようやく謎が解けた。高圧成形を一軸圧でなく静水圧でやっているからだった。/共同研究先からの予稿原稿を修正し返送。家に電話。書類書き。夕食後再出勤し続き。1つ完成。/思いがけず、3年前の元同僚Oが職場に現れた。再会を喜ぶ。
 8/12 (月):晴、15〜25℃ 昨日できなかった製膜1回。その試料を持って KKS へ移動し XRD。夕食後再出勤。デスクワーク。/マインドマップなるものを描いてみる。テーマに関して頭に浮かぶ事項を紙に書き出して線で繋ぐのは昔からやっているが、世間の一般的なマインドマップは「大テーマを紙面の中心に置き、そこから外側に書き足して行く」「線を太い幹のようにゴリゴリ描き込む」のが特徴。ゴリゴリ装飾するのは単純な線で繋ぐよりも楽しい。ちょうど電話しながら無意識にメモ帳に不定形な絵を落書きするのに似て、視覚と指の動きから脳を刺激する効果があるみたいだ。だから直線で結んだり PC で描いたりするマインドマップは邪道といえよう。
 8/11 (日):晴、13〜26℃ 赤黒く変色した昨夜の肉を焼いて朝食とする。結構美味い。腐りかけの食材が美味くなる現象のひとつか? 職場へ自分のプリンタを持って行く(PC が職場にしかないので)。書類書きと印刷。製膜もするつもりだったが、デスクワークから実験に気持ちを切り替えられなかった。

 8/10 (土):快晴、12〜23℃、長袖シャツ 31 番のバスでクロノポストの集積所へ赴き、通販で日本から買った本や雑貨の小包を受け取る。職場へ移動。途中 Atlantes に買い出しに出つつ、夜まで書類書き。/さっそく、受け取った荷物から漫画『夏の前日 (4)』吉田基已(2013 講談社)出して読む。★★★★★ きゅんきゅん来るわ…。オムレツを作るくだりと、井上さんにまつわる番外編が好き。昨日から再読していた『ときめきトゥナイト』とこれとで今日はお腹いっぱいだな。そのせいか帰宅後、肉を焼く用意までしておきながらワインとチーズだけ摂って寝てしまった。初のケース。

夏の前日(4) (アフタヌーンKC)

夏の前日(4) (アフタヌーンKC)

 8/9 (金):晴一時雨、15〜23℃ 朝から夕方まで KKS にて XRD。早めに退勤。懸案の携帯電話機を購入。
 8/8 (木):曇→晴、16〜25℃ 試料や基板を昨日 KKS に置き忘れたことに気付き、取りに行ってから職場へ。1時間ほどの遅刻で済んだ。製膜2回。夕食後再出勤してもう1回。しかし最後の試料の取り出し時に失敗してチャンバー内に落下させてしまった。あとで開けて拾えばよいのだが、なんやかんやミスが多い。
 8/7 (水):曇一時雨→晴、15〜24℃ KKS で XRD 測定(業者のメンテやモータの不具合があったものの、同僚Cが対応してくれて事なきを得る。感謝)、PVD 製膜、膜厚測定。新たな共同研究の打ち合わせ少々。早めに退勤。/携帯電話を買おうと一大決心して Orange の店舗に赴き、機種まで決定したのに、在庫がなく取り寄せもしていないと言われて購入に至らず。在庫が無いなんて初めて。/昨日荷物の不在通知がポストに入っていて、近所の郵便局の名が記してあったのでそこへ行ったら、荷物は郊外のクロノポスト集配所にあるとのこと。せっかく早く退勤したのであれこれ片付けようとしたのに実りが無かった。安パスタ屋で夕食し、帰って寝る。
 8/6 (火):曇→晴、13〜23℃、このへんが半袖で過ごせる下限か 昨日の熱処理試料を取出し。ちゃんとできていてホッとした。小さい事が嬉しい。共同研究先からの予稿原稿をチェック。レーザーガス交換して製膜1回。夕食後再出勤し、試料取出し。/職場に来ている数少ない同僚たちと、コーヒータイムや昼食で珍しく長時間雑談。いま僕以外にも非仏語話者の同僚がいるので、皆がすべて英語で会話してくれた。自分一人が非仏語話者だとどうしても立場が弱い。
 8/5 (月):晴一時雷雨、13〜28℃ KKS にて XRD。金曜のうちに業者が来て応急処置をしてくれたという。次いで PVD 製膜。こちらはダウンしたというのは僕の勘違いで、チラーを別の装置に一時的に流用していただけだった。職場へ移動。管状炉で試料の熱処理。エアコンの水漏れ対処(続き)。夕食後再出勤し、炉の様子を見ながらデスクワーク。
 8/4 (日):晴、13〜25℃、快適 自室の台所周りの掃除。午後、自転車で職場へ。雑用。休日には安全のため2人以上で仕事するようにとのお達しがあったので、なるべく同僚AやBと示し合わせて来るようにしている。今日も FB メッセージで「何時に職場に居る?」と訊かれたので「14 時から 20 時まで」と答え、そのとおりにした。なんか窮屈だけど、そう感じるのは普段いかに縛りのないだらけた生活をしているかの現れだな。
 8/3 (土):晴、19〜26℃、過ごしやすい 自室の机の上を整理。家に電話。Petite Arche に買い出し。
 8/2 (金):快晴、20〜28℃ XRD とPVD 製膜をしに KKS に赴くと、なんと両方とも装置がダウンしていた。昨日の猛暑で冷却水のチラーが故障したのだという。メーカーは 35℃ 程度の暑さも想定していないのか、と少々驚く。まあ日照などいくつもの偶然が重なったのかもしれない。機械も人間も暑い時期には休むべきなのだ、この時期に働くのは割に合わない、と今更ながら思ったり。とにかく計画が総崩れだ。職場に移動。製膜室のエアコンの水漏れ対策。書類書き。/共同研究者N先生より共著論文掲載の連絡。僕は何もしてないのに、ありがとうございます。
 8/1 (木):快晴、17〜35℃、暑い暑い KKS にて温度可変 PVD 装置による製膜(初)。無事やり遂げた。昼食後職場へ移動するも、共に仕事すべき同僚は誰もおらず、タラタラと今後の短期計画や明日の準備をして退勤。安パスタ屋にて夕食。/KKS ではまだ働いている人が多く、自分の使っている装置も予約率がやけに高い。休暇前でピッチを上げているのか?