多くの小さな壁にぶつかりつつ少しずつ進む

 スイスの共同研究者 G と当研究所の4名(所長、リーダー、同僚 R、自分)で電話会議の予定だったが、世話人である同僚 R が開始時刻に現れず。20 分ほど遅れて到着した彼が私に開口一番「OK、レッツゴー」。ああフランス人ってそうだよね、絶対謝らないんだよね、もう驚かないよ。当地の準備ができて先方に電話をかけるも、応答なし。約束の時間に電話が来ないので G 氏は諦めて中座してしまったのかもしれない。結局当方の4名で少し雑談して終了。C'est la France….

 グローブボックスが部屋に入らない問題:休暇から戻ったメーカー担当者とリーダーの間で話し合われ、ようやく方向性が決まる。壁は天井を支えているので壊せない。我々としては送り返してドアを通るサイズに加工してもらうことを考えていたが、結局それはせず、まずは担当者が当地に来て分解したり向きを変えたりして通そうと試みる(僕は無理だと思うのだけど)、それがダメなら工場から人をよこして当地で切断・溶接を行うことに決まった。担当者が言うには「建物の外に到着するまでは責任を持つが、建物内の輸送は当社の管轄ではない」。じゃあなんでチェックシートにエレベータの有無とか廊下の幅とか細かく書かせたんだよ !? ああ、こちらが自発的に気づくように仕向けたというわけか…。

 明日から久々に製膜するので、それに向けたチャンバー作業。
 技術職員 JP にトランスファーロッドのジョイントの追加工依頼。
 必要があって、以前の試料の Au 上部電極を除去したい。スコッチテープで剥がそうとしたら、Au/Pt 2層膜は比較的簡単に剥がれる。ただ酸化物層の上の Au は剥がれにくい。まあこれだけしっかり接着していれば上部電極としては合格とも言える。だが若干 Au の残ったこの状態で目的を満たすかどうか。ダメなら KI+I2 で溶かすしかないか。
 日本から持ってきて何年も使っている巻き尺が見当たらなくなった。ちょうど目に入った他の実験室の巻き尺を拝借しようとしたら、ケースだけで中身が入っていなかった。ああもう。