論文その後

 再再投稿した論文誌(3番目の雑誌)から待ちに待った査読結果が来て、minor revision だった。手直しして出せば 99% 掲載してもらえそうだ。よーしよーし! 本当は掲載決定まで此処に書くのは憚られるのだが、最初の投稿から長い月日の末に受けたポジティヴな結果なので嬉しくて。

 じつは前回の投稿先の論文誌(2番目の雑誌)からも 2/16 に査読結果を受け取っていた。3番目の雑誌に再投稿する前に「取り下げます」メールを編集者宛に出したのだが、無視されたらしい。結果はやはり「改稿を要する」というもので、二重投稿などになる心配はないので今も放置している。結果を受けたのは投稿してから実に 174 日目だった。ちなみに再再投稿先の雑誌から結果が来たのは 35 日目。
 ただこの悠久の時が流れている雑誌の名誉のために付言すると、2名の査読者のうちの1名は非常に深く私の原稿を読み込み、厳しいながらも丁寧で的確な大長編コメントを書いてくれて、それに私は感銘を受けたのだった。「英語が悪い」「引用論文が不十分」という全体的なコメントとともに、23 個の問題点を指摘された。ちょっと姑みたいだなと思ったけど、やっつけ仕事の査読者が多い中、これだけ親身に原稿を読み込んで指導してくれる人は共著者にさえいなかった。得難い勉強をさせてもらった。本来科学というものはこうやって進歩して行くのだと再認識した(もう1名の査読者は手放しで「問題無し」という評価だった。ポジティヴなコメントとはいえ、1人目の査読者に比べたらやっつけ仕事丸出し)。
 それはそれとして、半年も待たされる査読システムは深刻な問題を孕んでいる、という思いについては今も変わらない(上記の丁寧な査読者が半年かけて査読した訳ではない。念のため)。