晴 蒸し暑い のち一時雷雨

 昼休み、数人の同僚とサンドイッチを食べながら談笑、というか他の人々がフランス語で談笑するのを理解できずに傍で眺めていた。会話の中に「アニメ」という単語が聞こえた気がした。やがて一人が英語でこちらに話しかけてきた。
「僕らはいま‘シンシア’という日本のアニメについて話しているんだが、この作品は日本でも有名なのかい?」
 シンシア? 南沙織のことかな?(古い)そんなアニメは知らないな…
 すると別の一人が、白板にスペルを書いて見せてくれた。‘SAINT SEYA’
「ああ、聖闘士星矢か! すごく有名だよ!」
 その場には 20 代後半から 30 前後の男性が4名いたけど、全員が子供の頃に SAINT SEYA を見ていたらしく、話が盛り上がっていた。当時子供達の間で人気番組だったんだな。しかし親たちは作品中の暴力描写にクレームをつけ、テレビ局は一部カットして放送していたという。
 やがて再びフランス語で談笑が始まる。会話の中に「ピッコロ」という単語が聞こえた。「こんどはドラゴンボールの話題だね」「うん」