快晴 暑い

 装置立ち上げ続き。先延ばしにしていた部品の工作を、実験室内のミニミニ工場で行う。帰途に Reloy Merlin に寄って部品購入。

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 幸い、今のところ精神的にも肉体的にも特にトラブルなく過ごしているけれども、平均寿命の半分を過ぎた今、自分にも「死」がいつかは訪れることを意識しないわけにはいかない。では死とはどのくらい近い(遠い)存在なのか。
 手始めに、統計データを元に、日本人男性の「年齢に対する生き残り数」グラフを描いてみる。ある年に生まれた数十万人の赤ちゃんが、10 歳、20 歳、…でどの程度生き残っているかを表わした図。当然、若い頃は微減で、中高年になるにつれ減少が急になっていくカーブになると予想される。
 きっかけは、掲示板(たしか 40 歳台の人が集まる板だったと思う)でこんな意味の書き込みを見たことだった。「自分の周りの友人たちは、この歳まで一人も死んだ者がいない。これって珍しいことかな?」その問いに答えるにはまず彼が何人の人間を友と認定しているかをはっきりさせなければならないが、同時に上記の人口-年齢カーブを参照する必要がある。

 ウェブ上で探したところ、数字の統計データは見つけられなかったが、1930 年から 2000 年まで(1940 年はデータなし)の日本の人口ピラミッドが画像ファイルで入手できた(出典:国立社会保障・人口問題研究所)。それを Plot Digitizer X にかけて主なデータ点を数値化し、並べ直したのが右の図。画像から数字を再現した際の誤差が大きいせいか、年齢と共に人口が増加するというありえない振舞いも一部に見られるけれど、大まかな傾向はわかると思う。
 だいたい上の予想の通りになっている。掲示板の疑問への回答は「もしあなたが 1960 年以降の生まれなら、40 歳までに亡くなる人はせいぜい百人に3人程度なので、あなたのクラスメートが一人も亡くなっていないのは珍しいことではありません」となる。
 が、グラフを見て驚いたのが、昔は子供の死亡率が高かったということ。1950 年以前に生まれた子は1割以上が成人できなかった。いわゆる団塊の世代かそれ以上の人々は、幼少時に厳しいサバイバルレースをくぐり抜けてきた世代でもあったことを認識した。