洟垂れ小僧

 昨日に続き製膜。土曜日ということもあり、気が乗らず、うだうだと1枚だけ作って終わる。
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 年寄り同士の会話で「私から見ればあんたはまだ洟垂れ小僧よ!」という台詞を時々聞く。たしか杉村春子氏も6歳年下の新藤兼人氏にそんな言葉を投げていた。当時お互いもう 80 を越えていたというのに。「威勢のいいタンカだな」と微笑ましく感じると同時に、「もう許してあげたら?」といった同情もわずかに感じたり。
 みんな1年に1つずつ歳を取って行くという事実にふと気付く。横軸をカレンダー年、縦軸を年齢でプロットすると、どんな人でも一定角度の右上がりのグラフになり、決して交わることはない。だから先輩後輩の間柄も逆転することはない。1人だけ右下がりのグラフ(つまり時が経つに従って若返って行く)の人がいたらどうなるか、という設定の小説は面白かった(『飛ぶ夢をしばらく見ない山田太一)。あと、18 歳と 23 歳の間を折り返し続けるという人もいましたな。