物理学賞

 自動測定装置の試料交換。来週の発表のポスター作成。ようやく半分終わる。ちょっと急がないと。

 ノーベル物理学賞は、人工衛星「COBE」を使った宇宙背景放射の観測に携わった米国の2名の研究者に決定。記事を読むと、ビッグバンの直後の輻射に温度ムラがあったために宇宙の物質密度が不均一になり、結果として星や銀河ができる場所とできない場所の分布が生じたのだということを、この衛星による観測で明らかにしたのだそうで。なるほど。つねづね疑問に思っていたのが、宇宙空間は場所にもよるが 10^-12 Pa 以下の超高真空、一方地球の中心は 逆に 10^12 Pa オーダーの超高圧であり、最初何も無かった宇宙なのに長い年月の末にどうしてこれほどの圧力の分布が生じたのかということ。今日の解説記事を読んでなんとなく腑に落ちた。
 この業績は 1992 年前後に発表され、宇宙物理学者に衝撃を与えたとのことで、きっと新聞でも取り上げられたのだろうに、当時大学院生だった自分には恥ずかしながら全然記憶がない。どうもリアルタイムで起きていることに疎く、過去の出来事に興味が向くのが自分のクセらしい。本でも映画でもそう。天の邪鬼だから、周りが大騒ぎしていると自分は興ざめする場合が多いのだ。このクセのために損をすることも多い。