甲府 (3) - 種をまく人 -

 セラ協3日目。早めに終わり、夕方まで観光しようと思って山梨県立美術館へ。中学の頃1度来たことがある。当時は小さい建物だったと思うが、だいぶ印象が変わっている。聞けば増築したらしい。『エコール・ド・パリと日本の画家たち』展を観る。隣接する文学館で戦前の少年少女雑誌の展示をやっていた。手にとれるというので、昭和 13 年の『少年倶楽部』などパラパラめくってみる。スタイルも厚さもいまの『文藝春秋』に近い。懸賞に入賞した小学生の作文が満州開発について書いていたりするのが生々しい。今の非常識が当時の常識。

 美術館から甲府駅へのバスは少なく、それも 20 分近く遅れてきたので、あやうく予定の特急に乗り遅れるところだった。山梨は東京に近いわりに交通とかの整備が遅れているな。県庁や警察署や大学や宝石博物館の建物も古い。もちろんそれが駄目だと言っているわけではないが。美術館だけは増築したりミレーの絵を数多く揃えたりして豪華だけれども、他の整備を犠牲にして美術館に予算を割いているのか。一点豪華主義か?
 東京へ移動。実家泊。