たたかう科学者

 朝から夕方まで実験。この装置を使うのは4ヵ月ぶりでいろいろ忘れている点があったり。なんだか1日分の集中力を使い切ってしまった。結果的には無事完了。よかった。

 MacOSX で使えるグラフソフトを探す。(a) KaleidaGraph、(b) DeltaGraph、(c) IGOR Pro あたりが代表格のようにお見受けした。(b) はこの間まで私も使っていたが PowerPoint との相性が悪いので最近は敬遠している。しかしこれを使った論文や発表資料の作成環境を強く推している記事Apple のサイトにあって(もっとも PowerPoint との相性が悪いことには軽く言及していた)、また悩む。たしかに Keynote を導入するという選択肢もあるけれども!
 少なくとも Excel で作ったグラフを論文に載せることは誰も推奨していなかった。

 その過程でたまたま見かけた山形大の先生のサイト。教育・研究のかたわら、マイナスイオンやら電解水といったインチキ臭い商法に対して、科学者の立場から批判する発言を続けている。言葉が小気味よく明快。彼女は(女性と知ってびっくりしたことは内緒です)、自分の講義の出席学生に毎回質問・コメントを書かせ、それらに回答を加えてプリントして次回に配る。相当幅の広い知識と、適切な判断能力と、学生と意思疎通しようとする強い情熱とエネルギーがないとできない事であろう。森博嗣先生、佐藤勝昭先生の講義のやり方を知ったときのような感動を覚えた。しかし博士課程の研究室での経験を記した文章には知っている先生が敵役で登場していて「うーむ」と唸ってしまった。科学の世界で思うように研究を進めようとするといろいろな障害がつきまとう。それらと戦って克服できるかどうかが問われるんだな。