トリビアネタより(その1)

 今回は書くことが多いので、2分割。

(1) 山形県山形市では電話で名乗るとき「○○でした」と言う

 この事実は以前某掲示板で話題になって知ったのだが、最近流行の「千円でよろしかったですか?」的な過去形の婉曲表現と共通する部分があるね。逆に「こちら、オムライスになります」のような未来形の婉曲表現というのも最近になってよく聞かれるようになった奇妙なフレーズだ。

 なぜ過去形/未来形にすると婉曲や謙遜表現のように見なされるのだろうか。
 「○○でした」=「私はこれまで○○と名乗っておりましたが、本当は決まった名を持つような大層な身分ではございません、あなた様がお望みならお好きな名で呼んで下さって結構でございます」
 「オムライスになります」=「これはあなた様にオムライスと呼んでいただけるほどの代物ではございません、しかし精進していつの日かオムライスの名にふさわしい料理になろうとしておりますので、今日のところはこれにて御勘弁くださいませ」
 うーむ、わからん。

 そういえばいつぞや「いいとも増刊号」を見ていたら、タモリもこの手の‘過去形の婉曲表現’はおかしいと怒っていたなあ。でも今回トリビアで紹介された山形の風習には、彼はとくに異を唱えてはいなかった。少し心が広くなったようだ。