視聴率(つづき)

 そうそう、松ちゃんも書いていたけど、視聴者は非常に見たい番組があればビデオに録画して保存しておきたいと思うものである。TVでリアルタイムで見る番組は、たとえば夕食時に「なんか見るものないかなあ、ピッピッピッ(チャンネルを切り替える音)、まあこれでも見とくか」というように、結構いいかげんに決める場合が多々ある。しかるにビデオリサーチの視聴率調査装置がついているのはTVだけで、ビデオデッキにはつけないものらしい。すなわち視聴者の思い入れの強い番組はカウントされにくく、テキトーに見られている番組ばかりが数字を稼ぐことになる。その意味で、今の視聴率調査方式は正当な番組の評価基準とは成り難い。以上松ちゃんの受け売り。
 繰り返すがこれからはどんどん録画機器の記憶容量が増大し、番組はほぼすべて録画で見るような時代が来るのではないか。そうなるともはや「視聴率」とは「生で何人が見たか」プラス「録画再生を何人が何回見たか」という量でなければならないはずだ。つまり調査対象家庭のビデオデッキがいま何の番組の録画を再生しているかという情報を刻一刻本社に送信する仕組みが必要になる。単位も%ではなくポイント(上限なし)となる。技術面での大改革が求められるが、1962年の方式を今まで使っていたことがむしろ時代遅れであろう。本当に良い番組、企業が資金を援助する価値のある番組を救出するにはそうするしかないと思う。
 ああ、でも録画再生だとCMはすっ飛ばせるから、「頻繁に再生される番組」=「企業にとっておいしい番組」ではないんだよね。そう、CMのあり方も見直されるべきだろう。この問題は難しい。答はまだ出せません。