祭典

 16日はゆりかもめ(初)に乗って、引き揚げられた北朝鮮工作船の展示されている船の科学館と、毛利衛氏が館長を務める日本科学未来館(初)へ。台場に行くのは14年前に映研の撮影で行って以来だ。当時はゆりかもめもフジテレビ新社屋もまだなく、ゴミ捨て場へと続く道路があるだけの茫漠とした荒野に過ぎなかった。感慨深い。
 ゆりかもめは行きも帰りもラッシュアワー並みの混雑。行きの群集は主にフジテレビの何かのイベントに向かったようだ。帰りは有明方面から既に大勢乗り込んでいた。聴こえてくる若い男性乗客の会話。妙に耳障りで早口な声質、皮肉っぽい内容、何を言っても最後に自分で笑うクセ。漫画を描くのがどうのこうのと言ってる。あっ、もしかすると今日はオタクの祭典が有明で開かれている日か! 噂には聞いていたが開催当日にこんなに近くを通るのは初めてだ。

 17日は帰りの電車まで時間があったので、思い立って川口でJRを降りて、今年2月にオープンしたNHKアーカイブス公開ライブラリー(初)へ出かける。駅から15分ほどバスに乗って行かねばならない。そういえば川口は『キューポラのある街』の舞台で、昔から鋳物工業が盛んな町だったな。駅前にもネジ屋さんや金網屋さんが並ぶ。そんな町の中に突如出現した近代建築群の一角に、目指すライブラリーはある。年季の入った町並みと近代建築が隣り合わせになっている奇妙な感じ。今度ライブラリーに来たら、ついでに『キューポラ』の舞台の場所を探し歩いてみよう。
 上越新幹線から特急はくたかと乗り継ぎ、金沢へ。はくたかで後ろの座席の若い男性乗客の話し声が聞こえる。早口な声質、自分で笑うクセ。漫画がどうこうと言ってる。あっ、オタクの祭典の帰りか! 彼らは富山で降りて行った。こんな遠くからすごいなあ。

 訪れた場所の感想は、またおいおい書きます。
 まだ東京には未知の場所が多いことを実感。