キテレツ

■『キテレツ大百科藤子・F・不二雄(1974〜77)
 コンビニで廉価版を購入。江戸時代の御先祖さまが書き残した設計図をもとに、現代の発明大好き少年がいろんなものを作る話。読んで最初に思ったのは「キテレツ君の才能はすごい!」だった(←いかにも理系人間な感想)。設計図があったとはいえ、それを理解し具現化する基礎知識と実行力は小学生のレベルを遥かに超えている。なにしろロボットも潜水艦も作ってしまうのだから。「小学生がどうやってこんな大量の材料を手に入れられるのか」とツッコミを入れるような読者はこの頃にはいない。
 調べたら意外に古いマンガだった。もし今の時代にこういう天才科学少年がいたら何をするかというと、たぶんパソコンに没頭して情報分野で存分に実力を伸ばすんだろうな。十代のソフト会社社長なんてのが現実にいるからね。モノつくり分野にもずばぬけた才能の若人がもっと現れてほしいと、いまだにコンピュータとトモダチになれない理系人間は思うのである。

 関係ないけど、一冊まるごと再録で390円は一寸高かねェかい?>『手塚治虫マガジン』