松本元先生

 まだ雪だ。別にイヤじゃないけどね。
 11月に降り始めたので早く春が来るかと思ったが、そうでもないんだな。

 明日の発表はOHPを使わず、主催者側の用意するノーパソを使ってPowerPointでやることになった。あわててプリンタを直さなくてもよかったのだが、いずれ直さなければならないことだし。
 で、今日は喋り原稿を書いていた。これから練習だ。

 午後、松本元先生の突然の訃報に接し愕然とする。
 面識はないが、彼が学生時代に書いた論文は私たちが今取り組んでいる物質に関する包括的研究で、私にとって教科書のようなもの。
 大学院卒業後はまったく畑違いの分野に進んで、脳型コンピュータの研究を精力的に行なっていると聞き、なんとアクティブな研究者だろうと思った。やりたいことを何でもできる能力があってうらやましかった。もっとも実際の彼は、研究者としての生き方に関して非常に悩み苦しんでいたことを後で知ったのだが。
 研究者の62歳は働き盛りと言っていい。まして彼のように心身ともに若々しい人であれば、なおさら早世であったと言うしかない。