よど号事件

■『よど号事件・史上最悪の122時間』(2002.9.23 日本テレビ系)
 1970年に起きたよど号ハイジャック事件の再現ドラマ。昨年秋に録画していながら本日ようやく見る。といっても録画族の宿敵であるナイター中継延長にぶつかり、最後の20分が録画できなかったので途中まで。くそー。

 普通の感想になってしまうが、事件がどのように進行していったのかを細かく検証していて資料的価値は高いと思った。犯人グループ、乗客、日航、日本政府、韓国政府のそれぞれの緊張感が伝わってきて、一気に最後まで見せた。この機には日野原重明さんが乗客として乗り合わせていたんだね。初めて知った。
 しかしこのドラマの製作意図は何だったんだろう。「こういう事件があった」というノンフィクションを作るなら、赤軍グループの理想に燃える姿とともに、その計画のずさんさや甘さももっと伝えてほしい。結局、彼らが何を考えていたのか、なぜこのような事件を起こさねばならなかったのかが、このドラマだけからはよくわからない。
 犯人リーダー田宮高麿を演じたのは仲村トオルだった。本人に比べ美形度120%アップ。ちょっと赤軍派を美化しすぎてないか? このドラマを見て「よど号事件ってカッコよかったんですね」と興奮した若い子もいたそうで、なんだかなあ。