シャバドゥビダーイェー

 結局わかりませんでした。
 NHK爆笑オンエアバトル」のバケツとボールの重さ。

 10組の芸人がお笑いネタをやって、100人の審査員がそれぞれについてマルかバツか判断し、マルならボールをバケツに入れる。バケツ+ボールの重さ(単位:キロバトル(kB))を計量して、重い順に5組だけネタがオンエアされるという番組。
 成績発表はkBで表わされた点数(重さ)で行われる。「実際に、ボールは何個入ったんだろう?」と気になるのは人情であろう。

 明示されている条件は「ボール100個で満点」「満点は545kB」という2点だけ。見ていると点数はつねに545-4n(nは自然数)で表される数であるので、「ボール1個は4kBなのかな?」と最初に思いつく。しかしそれだとボール0個は145kBになるはずなのに、実際にはそれ以下の点数の場合もある。ということは、1個が4.5とか4.67とかいう半端な重さを持っていて、切り捨てか何かしてるんだと思う。
 つまり(ここ読み飛ばしてもいいです)バケツの重さをWp、ボール1個の重さをWb、ボールの個数をNとすると、点数Pは
  P = Wp + 4 * INT(Wb*N/4)
で表されるのではないか。
 それからネットで調べた、第83回以降ののべ340組の点数の統計をとって、何点とった組が何組あったかという棒グラフを作り、これを参考に点数計算の式を求めようとした。が、すべての記録を矛盾なく説明できるような数式はまだ見つからない。もっと複雑な数式を使っているか、もしくは数式をしょっちゅう変えているか。まるで米国防総省で暗号解読に駆り出されているナッシュ博士の気分。

 調べている過程で知ったのだけど、過去に「ボールが1個も入らなかった芸人」というのがいて、それがポッと出の新人などではなく、結構キャリアのある、ドラマなどで顔も売れたコンビだったのでびっくりした。
 こういうことがあると途端に芸人の前途が真っ暗になってしまうよな。そうか、だから芸人の名誉のため、わざとボールの数はわかりにくくしているんだ。同じ結果でも「93キロバトル」と「ボール0個」という表現ではインパクトが全然違う。グラムとかでなく「番組独自の重さの単位」であるキロバトルを使っているのも、操作を加えるのに都合がいいからだ。「史上最もシビアなお笑い番組」とはいえ、ちゃんと配慮してるんだ。僕みたいにボールの個数を勘ぐる所行は、そうしたスタッフの配慮に逆らうことになるんだな。もし今後ルールを見つけだしても、自分のHP以外では発表しないことにしよう(←十分逆らっている)。

 先週偶然録音したFMの番組で、久々に松鶴家千とせの漫談を聴いた。相変わらず「オレが昔○○だったころ…」とやっていた。声は昔と少しも変わらず、お元気そうで何より。もし彼が「オンエアバトル」に出たら…などと、してはいけない想像をしてしまいましたが。