カケンヒ

 毎年この時期になると我々はカケンヒという書類を書く。昨年までは用紙が手渡しで配布されていたが、今年からは各自がWebからダウンロードするように変わった。それはいいのだが、用意された書式はPDF、Word、一太郎の3種類。またか、と思う。Wordも一太郎も持ってないっちゅうんじゃ! Wordは、貴方のやりたいことはこれですか?あれですか?と先回りして聞いてくるのがうっとうしくてキライなんだよ。べつに皆がWordを使うべしという規則や条例があるわけでもないのに、確認もせず添付ファイルでWord文書を送ってくる人はいるし、論文の電子投稿をWord形式でしか受け付けない雑誌もあるしで、Wordを使っていない人はダメという雰囲気にいつの間にか世界中がなってしまった。EGWord(上記のWordとは別のワープロソフト)を使っていると同僚に言ったら呆れたように「そんなの使ってるんですか?」と言われたし。腹立つなあ。VHSが幅をきかせ始めた頃のβユーザーってこういう気持ちだったのかと改めて感じる。
 というわけでその書類はPDFファイルをプリントした用紙に、いまどき切り貼りで作成した。意地でもWordは使わない。まあ、ワープロソフトにおけるWordの世界シェアが95%を超えたら買ってやってもいいぞ(えらそうに)。ちなみにPowerPointも使っていない。Excelだけは使うけど。もちろんPCはMacだ。

 カケンヒが完了したので、中断していた論文執筆に再び着手した。実は最近通販で自然科学用語の和英辞典のCD-ROMを購入したのだ。和英辞典といっても和英対訳の語句・例文がたくさん並んでいるだけのもので、これを検索して使うのだが、機能はこれで十分。紙の辞書を引いていた時に比べて確かに断然楽だ。そのうえ、日本語でも英語でも検索できるから、英和辞典としても使える(同じメーカーから英和辞典のCD-ROMも発売されているが、和英だけ買えば十分であろう)。おかげで作業がはかどって一応最後まで英文の第1稿が書け、充実した気分になれた。まだまだ先は長いけど。