冷し中華と冷しラーメン

 昨日もけっこうな暑さでやや夏バテ気味。しかも一昨日に飲みに行ったあとだったので、スープ系でかつスキッとするものが食べたくなった。そこで思い出したのが、ちょっと前に新聞で存在を知った「冷しラーメン」。山形あたりで始まって全国に広がりつつあるらしい。まだ現物は見たことがなく、記事を読んでも「冷しラーメンとはこういうものである」という概念がよくわからなかったけど、少なくとも「冷し中華」とは別モノ扱いだった。冷し中華は麺と具にタレがかかっているものだが、冷しラーメンは普通のラーメンのようにたっぷりのスープのなかに麺と具が浮かんでいるものらしいと理解した。盛岡冷麺のラーメン版かな。

 そこで冷しラーメンを求めて近くのラーメン屋に入った。メニューに冷しラーメンとあったので、喜んで注文した。ところが出てきたのは、あろうことか冷し中華である。「ちがーう、これは冷しラーメンではなーい!」と内心で叫び声をあげたものの、たぶん店員にクレームをつけてもわかってもらえないので、しかたなく冷し中華として食べた。
 メニューを見直すと、どうやらもともと冷し中華と書いてあった箇所に上から冷しラーメンというシールを貼ったらしいことがわかる。「中身は同じ冷し中華でも、冷しラーメンという今っぽい名前にすれば客が飛びつくだろう」という安易な発想で呼び方だけ変えたように思えてイヤな感じだった(by 飛びついた客)。
 たしかに言語学的に「冷し中華」と「冷しラーメン」の違いを説明するのは難しいし、「これがウチの冷しラーメンじゃ!」と言われてしまえばそれまでなのだが、これからは本来の意味での冷しラーメンがますます人々の間に浸透していくと思うので、そうなったときに上のような安直な商売をやっていては馬鹿にされるぞ>寶龍。

 ところで油そばって今でも人気あるのかな。