日常 (7/19 - 7/31)

7/19 (火) 快晴、18〜37℃、とにかく暑い
 日本とメールを大量にやりとり。昨日グローブボックスの不純物濃度が上がったとの知らせを受け、化学科のポスドク2名に頼んでグローブの穴を塞いでもらう。午後はずっとプロジェクトの案出し。あまり暑くて、どれくらい暑いかわからなくなるくらい頭が鈍っている。早々に退勤。
 そういえば当地では例年、8月より7月のほうが暑い気がする。ヨーロッパでは大抵そうだ、と同僚は言った。日本は暑さのピークが8月頃にあり、その余波で9月もかなりの残暑がある。欧州では7月がピークだから9月に入ればもう秋の気候。

7/20 (水) 晴→曇一時雷雨、20〜30℃
 プロジェクト案出し。中身を膨らませる一方、思いついた実験の可能性を確かめるため久々にレーザーに触る。5月に(同僚が)大々的に改造した光学系の各部分のパワーを測ったら、だいぶ元のパワーを無駄にカットしていることがわかった。根本的な改善をしないと高価な光学系を買った意味が無くなるぞ。夕食はパスタ屋で。

7/21 (木) 曇、〜28℃
 KKS へ。バッジの更新。光顕観察。早めに昼食して、スカイプで日本の共同研究先と通話(先方に2名集まっていて、計3名で)。明日朝(仏時間で本日深夜)までにプロジェクトJの下書きを箇条書きで作ることになり、その後は職場へ移動してずっとそれにかかりきり。Saint Avartin の川岸のビヤガーデンでの同僚Mの送別飲み会に誘われたが、書類書きを理由に断る(元々あまり行くつもりはなかった)。夕食はケバブ屋でテイクアウト。途中寝落ちしつつ深夜2時に仕上げて送信。

7/22 (金) 曇/晴
 朝、スカイプで昨日の続き。送った下書きを元にあーでもないこーでもないと1時間余り話し合う。午後、同僚Aから AFM 装置の使用法の講習を受ける。研究所に AFM は3台あるがこの装置が一番気軽に使える(ただし高さ分解能は良くない)。練習として1年前にミニ実験した試料を観測し、示唆に富む情報を得た。AFM は必要な道具だ!よく渡仏以来今まで使わずに過ごして来たものだ!
 同じオフィスの同僚B、来週から休みに入ると今日聞かされる。もっと先だと思っていた。いよいよ職場に人がほとんどいなくなる季節がやってくる。来週の平日に仕事を抜け出して遊びに行かない?と2名の人から別々に誘われた。どちらも日は決まっていない。重なったら早く決まったほうを優先。やはり7〜8月と休まず仕事する自分の姿は他の人からは異常に見えるのかも。

7/23 (土) 晴、15〜27℃
 ダラダラとしつつプロジェクト申請書類の改訂。夕方、職場に赴いてできたところまで印刷。その紙にまた赤ペンを入れる。書き仕事は PC 上だけで完成原稿まで持って行ければ紙の節約になるが、昔からどうしても最低1度は印刷してチェックしないと納得できない。そういう人は多いと思う。何故かを説明するのは難しい。(ブログを書く時はさすがに印刷はしないが、公開したあとで修正する場合が多い。似た理由か)

7/24 (日) 晴、15〜29℃
 外出せず、ダラダラと書類の改訂。約2ヶ月ぶりに髪を切る。

7/25 (月) 晴、17〜28℃
 申請書類の改訂。深夜に9割方上げて、参加者に送付。9月の宿を予約。

7/26 (火) 晴、16〜26℃
 昨日夕方に誘いがあって、仕事をさぼって同僚B&その彼S氏と3名でサイクリングに行く。昨夜は書類を夜中1時に発送して、興奮してなかなか寝付けなかったり4時に目が覚めたりして、過酷な行程の前にあるまじき睡眠不足状態で臨む。
 昨日一昨日よりは気温は低く快適。Bから再三日焼け止めを勧められても「我々アジア人は日焼けに耐性があるんだよ」と強がっていたが、晴天の下7時間おもてに出ていたらさすがに肌が真っ赤になった。総走行距離 60 km くらい。尻が痛く、膝がガクガクに。今週中にもう1日どう?と誘われたがそんなにすぐにはちょっと無理だ。
 申請書類の直しを少々。

7/27 (水) 晴、〜26℃
 日本とスカイプ。プロジェクトに新たに何名かの方に参加していただけることになった。終日、申請書類の第2稿に携わり、深夜2時に仕上げて参加者に送付。また興奮してなかなか寝付けず、Kindle で漫画を買って読んだり。
 論文Aが公開になった。

7/28 (木) 曇/晴、17〜26℃
 昨夜も3時間くらいしか寝られず。本日は昨日書いた日本語の申請書類を英語に直す作業。夕方に完成してフランス側参加者に送付。
 査読依頼が舞い込んで来たが、原稿の PDF を開いたら、なんと全部で 62 ページもあって「ふざけんな」と思った。ふつう1つの図に複数のパネルが含まれていたらそれをまとめて1ページに配置するところ、この著者は1パネルを1枚に割り当てていたので、図だけで 25 ページも消費している。それでなくても図も文章も冗長過ぎる。自分の紙の節約のため(と、見やすくするため)PDF からパワポに図をコピペして 25 ページを 5 ページに圧縮してから印刷した。査読プロセスでこんなことしたの初めて。

7/29 (金) 曇/雨/晴、18〜26℃
 プロジェクトから少し離れて、本日は査読用原稿の下読み。大長編にツッコミを入れまくりながら半分くらいまで読むも、息切れして中断。主著者(院生)の指導教官はどういう指導をしているのかと問いたい。最後まで読まずに3行だけのコメント返したらダメかな…。著者が納得しないだろうな。でも最近、物書き脳になっているせいで、調べものをしつつ自分の考えを文章化する作業は面倒ではない。
 化学科から高圧電源を借りて来る。建物はすでにロックされていて、居ると思った同僚Dも休みに入っていた。窓から中の人に声をかけてドアを開けてもらった。
 夕食はパスタ屋で。

7/30 (土) 晴、14〜25℃
 夕方、中央図書館へ。夏休みの前の最後の開館日だった。日仏漫画3冊借りる。一旦帰った後、Petite Arche へ買物に。ボケていていろいろ忘れ物をする(バッグとか、クリーニングに出すつもりだった冬物とか)。
 朝からあれもこれもしようと予定を立てたのだが、プロジェクト原稿を見直しているうちに時間を忘れてしまう(オタクの特質)。その流れで、少し前に日本で買った科研費獲得マニュアル本を読み始める。科研費以外の予算申請や応募の書類にも役立つ。影響を受けて、さっそく今回の申請書類もだいぶ修正した。

7/31 (日) 曇→快晴、15〜25℃
 午前から昼過ぎまで職場へ。プロジェクト関連論文印刷など。背景と目的が弱いので補強せねば。帰って少し読む。
 都知事選、小池百合子氏圧勝。公示の頃にはほぼ鳥越氏で決まりのような情勢だったと記憶するが、わずか2週間でこの人の支持率がここまで暴落するとは誰も予想しなかったのではないか。スキャンダルへの対応の下手さと、スタート時の政策の貧弱さが響いたな。個人的には宇都宮氏に知事になってもらうのが理想だけど、正直言うと2週間前は宇都宮より鳥越を立てたほうが勝てると思っていた。今は、鳥越株が乱高下したように、宇都宮株が乱高下する展開もありえたのかもしれないと思う。少なくとも上記2点の弱点は宇都宮氏にはない。そもそもなぜ舛添を引き摺り下ろしたのか…。まあ都民は今後の知事の言動に目を光らせるしかない。