DILF - Diplôme initial de langue française

 今更だけど DILF なる仏語試験を受けてきました。移民局の学校に行けと言われた人は、次の年に滞在許可証をもらうためにこれに通ることが必須だという。今まで約7年間、無しで滞在し続けて来たのだが。僕が最近仏語教室に通っているのも DILF を受けるのも、すべて3月にオルレアンの移民局で係員の仏語の説明のあと「わかりましたか?」と訊かれて「大体わかりました」と答えたのを「全てはわかっていない」→「全くわかっていない」と曲解されたせいだ(と思う)。不本意ではあったが、まあこれも経験と割り切った。

 今日受験したのは 14 名。僕以外全員女性。定刻に現れない受験者には電話連絡したり 30 分くらい待ってくれたりして寛大。広めの講堂に各人の机がめいっぱい離して置かれているから、カンニングされる心配はない。リスニング、読解、筆記の試験が終わると全員室外に出されて、あとは1人1人に 10 分程度の口頭試問。番が来るまで廊下や外で立って待っているのが退屈だった。

 試験内容は、ネイティヴスピーカーが見たら幼稚園の入園試験レベルだろうと思う(公式サイトに例題集あり)。リスニングと読解はすんなり答えられた。ただ普段あまり練習していない作文(シチュエーションを提示されて適当なメッセージを作文する)と口頭試問(提示された絵の状況を説明するなど)には頭を使った。なにしろ「椅子」とか「掃除する」とかの基本的な単語がスッと出て来ず、名詞の性もあやしい有様。でも試験官は思ったより親切で、こっそり「もっと長く書いてもいいですよ」とアドバイスしてくれたり、口頭では答えやすいように誘導してくれたりした。こういうフランス人ばかりだったら言葉を覚えるのも楽しいのだけどな。同じ移民関係の役所の人間でも県庁の窓口係員とはえらい違いである。
 基本概念として、ふるい落とすためでなく、救済するための試験なのだと思った。結果は1ヶ月半後に判明。