フォアグラ/工作

 スーパーで買っておいたフォアグラの密閉瓶を初めて開封しようとするも、なかなか開けられない。検索したら結構難しい作業のようだ。蓋と本体の間に挟まっているオレンジ色のゴム板を引き抜いて空気を入れるのだと。結構力が必要で、温めるとやりやすいとも。で、お湯につけた後そのゴムのベロをぎゅうぎゅう引張るうちに、いきなり「バッ」と音を立てて開いた。フォアグラを口にするのがこんなに大変だとは…。そのままでも勿論美味だが少々しつこく、トマトスープに少し混ぜてみたら良い感じに酸味と調和して大満足な味になった。太るだろうな。

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 構築中の製膜装置、蓋に蝶番と取っ手をつけてパタパタ開閉できるようにした。なんかこういう小さいことが嬉しい。先日、共同研究者が酒飲みつつ「研究はなかなか結果が出ないからしんどい、会議のほうが若干でも物事が進むからまだマシ」などとぼやいていたので少々驚いたのだが、「会議」を「工作」に置き換えてみたら自分にもその気持ちがよくわかった。論文の成否には多かれ少なかれ人間どうしの駆け引きやネゴシエーションが伴って一進一退を繰り返し、出版されてもはたして世の役に立つのかわからんけど、工作は手を動かすほどに確実に進み、完成すればまちがいなく誰か(内輪であれ)の役に立つから。