開店休業

 当地では2月後半に学校の休暇があり、それに合わせて職場の同僚の多くも休暇を取るとのこと。リーダーや同室の同僚の休暇日程については前から聞いて知っていたが、それだけでなく工作係と秘書も前後して休みに入ることがここ数日間でわかってきた。自分は現在、新たな製膜装置の立ち上げ中で、工場に作ってもらう部品や発注するべき部品が次々に発生するのに、上記スタッフの不在によりそれらの作業は1週間ほど不可能になる。金曜の午後にそのことがわかり、しばし無気力状態に陥った。
 誰がいつ居なくなるかわかっていれば、それに合わせてスケジュールを進めたのに。人の休暇日程を口コミでしか知らされないのは時々困ることがある。
 せめてできることをしようと思って、最近1週間に秘書に送った発注依頼が通っているかどうかを休暇直前の秘書に確認しに行った。案の定、3件中1件は見落とされていたことが判明。すぐさま発注してもらう。確認してよかった!

 例年自分はこの時期何をしていたのか…と思って日記を見返してみる。ああ、ひたすら1人で製膜していて他人の休暇は気に留めなかったんだな。脱力しつつ「僕も休暇を取ったほうがいいかな」とつぶやいたら、周囲の同僚に「それがいいよ」と軽くいなされた。
 そんなこんなで、今回は休暇は取らないけれども、そのかわり職場での時間を自分のために使おうと決めた。3年前に此処に来た当初、まだ製膜装置が搬入されていなかったので、毎日の時間を自分の論文書きやその調査に当て、それはかなりの充実感をもたらしてくれたのだった。1週間だけでも今またそのように過ごせるのはラッキーと考えよう。