磯野家の地デジ化

 ふと「サザエさん(アニメ)の家のテレビはもうそろそろ 16:9 画面の地デジ対応機に変わっていてもよいのではないか?」と疑問に思った。提供が家電メーカー(東芝)だし、政府も放送局も家電メーカーも一体となって地デジ化を推進している現在、日本の家庭の象徴とも言える磯野家が地デジ未対応では差し障りがあるのでは。番組本体が見られないので、ネットで関連情報を拾う。

いまだに「ブラウン管」テレビ 磯野家の「地デジ化」はいつ?
 1年前の記事だけれども、まだ古いテレビを使っていると書かれている。磯野家の地デジ化による PR 効果に期待しているという総務省官僚のコメントも予想通り。しかし別のサイトに驚くべき事実が。

磯野家のテレビはすでにハイビジョン対応済み!
 2001 年に「BS デジタルハイビジョン対応機」に買い替えられていることが明らかに。偶然それまでの磯野家のテレビと外見がほとんど一緒だった、という点がミソですね。

 上記記事によると、番組開始時にプロデューサーが決めた制作ルールの1つに「電気商品を無視すること」という項目があるのだという。これは、たとえスポンサーから「画面にもっと東芝の家電を出せ」的な圧力がかかろうとも決して応じない、という決意表明でもあるだろう。民放 TV 番組のスタッフがスポンサーのご機嫌取りに走らず番組の質を優先している、稀なケースだと思う。視聴率が良いからこそ可能なんだろうな。

 クーラーも導入せず、電話も黒電話のままという、新しい物に流されない磯野家の姿勢を私はすばらしいと思う。しかし現実には(舞台設定が現在だと仮定すれば)否応なくアナログ放送は見られなくなるので、磯野家も何らかの策をとらねばならず、液晶テレビが登場してもおかしくない状況ではある。
 でもそこは新しい物に見向きもしない磯野家のこと、おそらく地デジチューナーを密かに設置してそれまでのテレビを使い続け、一見それと解らないように地デジ放送を楽しむのではないか。あるいは既にそうしているのかもしれない。その証拠に磯野家の茶の間のテレビ画面にはあのウザい「もうすぐ見られなくなります」メッセージは出ていないだろう(知らないけど)。