自然科学系ノーベル賞の日本人受賞者の歴史

 根岸・鈴木両先生の化学賞受賞おめでとうございます。昔に比べると最近は確実に日本人の受賞者が増えている。この機会に過去の自然科学系の日本人受賞者(南部氏含む)の歴史をグラフ化してみた。水色の線が生まれてから受賞までの人生、オレンジ色が受賞年、黄色が受賞理由になった研究を発表した時期を示す(黄色には間違いがあるかも)。たしかに 21 世紀に入ってから格段に受賞が増えているが、それに加えて目立つのは「昔の人が多いな」ということ。田中耕一氏を除いて全員が戦前生まれだった。受賞研究も多くが 1970 年代までに成されている。今年の物理学賞受賞者2名(英国在住ロシア人)のうち1名は 36 歳の若さだったことを思い出されたい。日本の若手はもっと頑張らなければ。というか、高度経済成長期あたりから日本の学校教育は独創的な頭脳を育てられなくなっているのか。戦前の人がいなくなったら再び受賞がパッタリ途絶えてしまうかも、という懸念も抱かざるを得ない。まあノーベル賞の選考自体が不透明でわけがわからない面もあるけど。と、祝辞から始めて賞否定で締めてみたり。(更新:野依先生の黄色ラインの年を訂正しました。2012.1.11)