サンヒョク… いったいなぜこんなことに?

 『冬のソナタ』のシーンでしばしば思い出すのは、サンヒョクがユジンとの婚約解消を母親に告げた後「お母さん…どうもすみません」と謝る苦悩の表情。親をあくまで敬う韓国の国民性の一端を見たと同時に、彼の誠実な人柄が印象付けられた。
 パク・ヨンハ自身も死の前の晩に、父親に「すまない、すまない」と泣きそうな声で話したという。ドラマのシーンと重なってしかたがない。真面目すぎたのだろう。
 こういう人が報われないのは悲しい。韓国の芸能人の何人かが追悼メッセージに「良いところに行ってほしい」という表現を使っていて心に染みたけれども、できれば現世で幸福になってほしかったと思わずにいられない。みんな思っていてあえて口にしないのだろうけど。