リモージュ

 日帰り出張で Limoges へ。そこの大学の講師の先生が Habilitation à Diriger des Recherches(ポスドク等の研究者を指導する資格)を取得するための公聴会があり、その審査員としてウチの所長が呼ばれた。たまたま公聴会で話されるトピックの一部が私のテーマと近かったので、お供して、公聴会を傍聴し研究室を見学させてもらった次第。
 研究室は約 20 年の歴史があり、PLD 装置も3台くらい設置されている。そこそこ広い実験室なのに装置密度は高い。以前ここを訪れた我がグループリーダーは、その動きにくさや安全性への配慮の不足があまり気に入らなかったと言う。しかし私はここの雰囲気にはむしろ親しみを感じた。日本の大学の研究室に近いから。
 以前からしばしば引用させてもらっている論文の筆頭著者(ここで博士号を取って、現在は他大学の助教授をしている)にも会うことができた。研究熱心でかつ快活な人で、親しく接してくれたのが嬉しい。

 リモージュはトゥールから南に車で3時間。電車で行くと5時間かかるという。「center of nowhere」だと冗談を言う人もいる。行ってみたら、やや小さいけれども歴史を感じさせる街だった。町に坂が多いところはちょっと渋谷に近い感じ。
 往復6時間、所長と2人きりで車内にいるのは少ししんどかった。でも道中の風景は美しかったし、リモージュで得たものも多かったので良し。(写真は移動中の車から。場所はよくわかりません)