パーティを開く

 秋に職場のいくつかのプロジェクトが終わり、同僚のポスドクがごそっといなくなるので、その前に一度私の部屋でパーティをすることにした。6月から住み始めたこの部屋のお披露目も兼ねて。この機会に自室に足りない物(トイレのタオルとか)も揃え、住処としての体裁を整えた。招待した同僚は9名、自分も入れて総勢 10 名という大人数のパーティを自宅で開くのは初めて。とにかく酒と食べ物を切らさないようにと、後から考えると過剰な量のビールと食材を用意する。加えてアナウンスの時に「飲食物の持ち込み歓迎」と一言添えたけどこれは余計だったかもしれない。
 当日は夜7時頃から飲み始めると通知してあったのに最初誰も来ず、自分が主役のパーティに誰も来なかったチャーリーブラウンの気持ちを少し味わったけれど、7:20 頃から三々五々集まり始め、結局招待した全員が来た。フランス時間なのだ。インド人はチキンカレーを、中国人は野菜炒めや豆腐スープを持って来てくれて、自分はパスタサラダと豚肉生姜焼きとインスタントちらし寿司を出す。サラダ以外は好評だった。他にも作る予定の料理があったけれどもその必要はなく、食材が大量に余った。でもそれで良かったと思う。深夜 1:50 頃にお開き。

 準備の間は机・椅子の配置やメニューの案を考えたり参加者の反応を心配したり、まるで学会のプレゼンの準備をしているような緊張感があった。終わった後の安堵感とかすかな空虚感も似ている。そして今更ながら、新たなフェーズに入る区切りの時にこうして集まってワイワイやるのは有益だと思った。会の最中、とくに改まって今までの回顧や今後の展望・抱負などを口にするわけではないのだけど、普通に雑談しているだけで今の仲間関係は今後も変わりなく続いて行くのだという了解を得たような気持ちになる。楽しかったし、やって良かった。(9/13 記)