曇時々晴

 ポスドク期間に対応する新しい滞在許可証を交付してもらうための書類を受け取りに、町なかにある大学の事務局へ行く。昨日電話で場所を聞いたときに若干不安があった。「203 号室に来てください」「どのビルですか?」「橋の近くのビルよ」…案の定、橋の近くにある大学のビルは1つではなかった。いろんな人に教えてもらってようやくたどり着いた。でも会ってみたら係の女性は親切でフレンドリーなおばさんだった。
 論文 F:どんどんわけがわからなくなってくる。うーむ。

 ◇ ◇ ◇
・『オレンジ L'Orange』
 ジルベール・ベコーの曲。1人の男が市場でオレンジを盗んだ疑いをかけられ、群衆から糾弾され、追い詰められるという悪夢のようなストーリーが歌の中で展開される。一度聴いたら忘れられない強烈なインパクト。「ステージ 101」の回顧 CD に収録されていた日本語版を数年前に聴いて知ったのだけど、なんとなく幼少時にこの番組で聴いていたような気もする。
 たまたま Star Academy 3 のメンバーによるクリップの一部を歌番組で見たのをきっかけに、原詩を調べてみた。寄ってたかって男を責めたてる群衆と、無実を訴える男の掛け合いの言葉の意味は、だいたいステージ 101 の日本語詞のとおりだったのだが、日本語詞になかった点が1つ。この男は外国人らしい(単なる‘よそ者’の意味かもしれないが本質的には違いはない)。大勢のフランス人が1人の異邦人(移民?)を、些細な言いがかりをつけて吊るし上げる歌だったのだ。群集心理と排他感情の恐ろしさ。フランスってそういう国か…と何とも苦い後味が残る。が、何もフランスだけでなく、残念ながら日本もまたそういう国だったことに思い当たる。
 こちら G.ベコーが歌う原曲のクリップ。