エレベーター

 仕事Dの準備をしつつ仕事Aの続き。夕方、Dの関係の打ち合わせ。夜はGに取り組むもなかなかはかどらない。今夜中に終わらせねば。

 まさかエレベーターが人を死に至らしめる凶器になるとは、虚を突かれた。自分はエレベーターのトラブルに直面したことはほとんどないので全く危機意識を持っていなかった。シンドラーエレベーターって初めて聞いたけど、過去にもトラブルが頻繁に起きているとか。これが精密機械職人の国スイスの製品とは残念。
 一方、そんなに頻繁にトラブルが起きているメーカーのエレベーターを多くのビルが採用しているのが不思議だな。事前に採用担当者はそういう情報を知る機会がなかったのだろうか。もちろん軽微なトラブルは報道されることはないにしても、いまやネットで口コミであらゆる製品のユーザー評価が聞こえてくる時代であろう。もしくは偽装建築と同じで、危険だと知りつつコスト重視で採用したとか?

 さてマスコミの一連の報道は「シンドラー=悪者」という単調なトーンでいささか視聴者の怒りを煽りすぎという気がしなくもない。三菱自動車のときもそうだったけど、ひとたび槍玉に上がると過去にさかのぼってそのメーカーの製品のトラブルがいかに多いかを強調するのがマスコミのやり方。強調するのはよいが、他のメーカーのトラブル件数に比べてどの程度突出しているのか、他メーカーの数字も示して対等に比較してほしいと思うのだが無理か?
 シンドラーの対応の無責任さも攻撃対象となっている。たしかに「自分たちは14ヶ月もメンテしていない」というあのコメントは責任逃れで不愉快極まる。そういう良心的でないメーカーや粗悪な製品は、ほっておいても市場原理でだんだん淘汰されていくはず。マスコミがやっているのはその廃れ方を加速しているだけで、じゃあ今後どうすればこういう事故が防げるのかについて建設的なことは何も言っていないね。もっとも今までこのメーカーが廃れなかったのは、粗悪な製品が粗悪だという情報が何故か広く伝わらなかったためで、我々の社会の情報伝達システムにどこか欠陥があることが問題なのかも。