空の散歩

 朝から深夜まで製膜3回。製膜装置を使おうとしたら、他の利用者が記録ノートに記入していなかったり、何者かによって電極棒が異常に曲げられたりしていたので不機嫌になる。他の装置でも時々、直径 1 cm 程度の金属棒のレバーに無理な力をかけて曲げてしまって知らん顔というケースがある。信じられないことだが、曲げた本人は曲げたことに気付いてもいないようだ。
 黒沢明監督の言葉だったか、「映画のスタッフの中に1人でもレベルの低い者がいれば、その映画はその人のレベルで出来上がる」というのがあった。聞いて楽しい言葉ではないが、一面の真実だと思う。

 昨夜のジェットストリームで流れていた1曲が妙に印象に残った。番組サイトで『Walking in the Air』という曲名を知り、検索で『スノーマン』(1983年) という映画に使われた曲だと知る。MIDIをダウンロードし、無機的な電子音を何度も何度も何度も聴く。干からびた心のヒビに水が染み通るよう。泣かせの技巧がいくつも駆使されているのだ。しまいに iTunes Music Storeボーイソプラノとインストの2バージョンを衝動買い。まいった。

 先日亡くなった久世光彦氏が『無言坂』(香西かおり)『ひとりじゃないの』(天地真理)『真夜中のヒーロー』(郷ひろみ)『コバルトの季節の中で』(沢田研二)などの作詞者でもあったと聞き驚く。知らなかった!『無言坂』は久世氏が若い頃に過ごした富山の風景が元になっているという話。御両親が富山出身だそうで。そういえば1〜2年前に、越後湯沢に向かう特急はくたかの中で氏を見かけたのを思い出した。