あったかもしれない日本

 朝食にラーメンと野菜と豆腐を土鍋で煮て食す。つい湯と具を多く入れ過ぎ、結局食べ過ぎ。水は鍋半分くらいでいい(自分用覚え書き)。
 装置の使用法を学ぶ。学生の修論原稿チェック。

 堀江社長堀江容疑者になってしまった。特に感慨はない。

 『三丁目の夕日』の‘六ちゃん’は、原作では少年だったが映画では少女に変更された。演じたのは堀北真希
 『野ブタ。をプロデュース』の‘野ブタ’も、原作では少年だったがドラマでは少女に変更された。演じたのは堀北真希。だから何だと言われても。

■『SAYURIロブ・マーシャル監督 (2005)
 原作本は読んでいないけれども評判を聞く限りでは、長年欧米人が持っていたステレオタイプゲイシャ・イメージを一新させたとして、結構評判が良いようだ。映画のほうも、ストーリーそのものにはそれほど違和感は感じなかった。日本人の役を中国や東南アジアの俳優が演じたり台詞が英語だったりするのも私は別に気にならない。
 とすると、ツッコミどころ満載なのはやはり映像なのだな。置屋街の曲がりくねった町並み、置屋内部のゴテゴテした装飾品、和服のだらしない着こなし方、桜の花を弄んではしゃぐヒロインの仕草、何から何まで何かが違う。ウェルズの短編SF小説を思い出した。タイムマシンで太古の昔に旅行した男が、そこでうっかり苔の群れを踏みつけたため、歴史がほんの少し狂って、現在に戻ってきたら風景とか文字が微妙に変わっているという話。この映画の世界もそんな感じだ。
 ハリウッドの眼に映る日本はいまだにこれか。せめて美術さんだけでも日本人を使ってくれたら‥と思ったり、同様にハリウッド映画に登場する中国やタイも現地の人にとっては違和感だらけなんだろうなと思ったり、原作小説は説得力がある(らしい)のに映像をつけただけで嘘っぽくなるので映画作りは大変だなあと思ったり。まあそれがわかったのは面白かった。なので入場料返せとは言わない。というよりむしろ、このズレを味わうためにこそ私はこの映画に足を運んだのではなかったか。