脱線事故 (3)

 雑誌会。その後クリーンルーム作業。久しぶりに行なう作業で、薬品が古くなっていたりの軽微なトラブルが続出。2時間で済むところ5時間かかった。

 各地で線路への置き石が相次いでいるんだってね。脱線事故のときの置き石報道が伝染病のように不届き者の犯罪心を目覚めさせたためであるのは疑う余地がない。矛先を回避しようとしてよく調べもせずに置き石の話を持ち出したJR西日本、かえって余計な事故原因を作ってしまった。
 ボーリング大会とかゴルフコンペとか、乗り合わせていた職員が救助に参加せずに出勤したとか、JR西日本は叩けばいくらでもホコリが出てくるね。結局、問題は‘企業の体質’にあったという声が高まっている。またか、と思う。薬害エイズ原発事故、自動車リコール、牛肉ラベル張り替え、視聴率操作、番組制作費使い込み等等、明るみに出た重大な不祥事の源を‘組織の体質’のせいにする言説を何度聞いたか。体質って何なの? 1つ1つの愚かな判断をやらかしたのは組織ではなく個人だったのではないか。こういう「客の気持ちに立つ」ことを忘れて危険感覚が麻痺してしまう現象は、巨大な組織ほど起こりやすいことは自明の理。まだ氷山の一角かもしれず、他の企業もどんな危うい状況になっているかわからない。たまたま不祥事が明るみに出た企業を「けしからん」と糾弾するのもいいけど、どうすれば巨大組織にいる人々の危機感覚を麻痺させないようにできるかが重要で、それは1企業だけでなく、いわゆる大きな団体に属しているあらゆる人が考えなければならない問題だと思う。