舞い上がる

 金曜日:明日の測定のために実験装置の部品作り。樹脂のピンをどうやって作るか、その先端に細い針金をどうやって固定するかなど、試行錯誤の連続。時間切れで最後のシメは明日にのばして、忘年会その2、研究室の忘年会へ。いつになく盛り上がって騒いだ。1次会ではビール飲み放題、2次会では眞露(日本版)の4合瓶をストレートでほぼ空ける。当然、記憶がなくなる。気がついたら職場のソファで寝ていた。
 土曜日:そのまま帰らずに実験準備。結局当日になってもああでもないこうでもないとセッティングに時間がかかり、測定を開始できたのは夜になってからだった。あとは学生にまかせて夜10時頃に2日ぶりに帰宅。
 『新選組!』最終回の再放送は無事に録画できていた。よかった。早速見る。近藤勇が斬首された瞬間に音もなく画面が暗転し「完」の文字が現れる。ドラマにおける主人公の死の描き方として実にシビアだ。じっさい人の一生の終わりはこういうものだ、後日談など本人には知る術もないのだというメッセージ。回を追うに従って血腥(ちなまぐさ)い殺人シーンが増えるにもかかわらず、グイグイ視聴者を引き付けた三谷氏の筆力に敬服する。笑いや涙、伏線や意味深長な記号、特撮や自然の美しさなどなど、振り子があらゆる方向に大きく揺れていたからだな。『徳川慶喜』(98年)は正統派歴史ドラマだったが要人の対談シーンばかりで、申し訳ないけど毎回欠伸しながら観ていた。『新選組!』は正統派ではないかもしれないが、ドラマのあらゆる要素が詰まっていた。