点子ちゃん(ピュンクトヒェン)

 中村修二氏に日亜化学が200億円支払うよう命じる判決が。
 この金額にはちょっと引くなあ。日亜つぶれるんじゃないか? 報奨金が2万円というのも論外だけど。

 『飛ぶ教室』『エーミールと探偵たち』『点子ちゃんとアントン』『ラスムスくんの幸せをさがして』などなど、子供の頃に親しんだケストナーリンドグレーンの児童文学を映画化したものが近年相次いで公開されていて嬉しい。まだ観ていないので今後片っ端から観てみたい。
 でもいつも問題になることだが、映画の紹介サイトを見ると、原作の設定やストーリーをだいぶ変えている場合が多いようだ。時代を現代に置き換えるのはしかたないとしても、『エーミールと探偵たち』ではエーミールは父と2人で暮らしていることになっている(原作では母と2人)し、『名探偵カッレ』シリーズ(日本未公開)のカッレくんは眼鏡少年でこれも原作の挿し絵のイメージとだいぶ違う。白バラ団の3人組がなんだかハリーポッターの3人組のようだ(ハリポタのほうが後だけど)。
 そういう大改変に比べれば、『点子ちゃん‥』が試写会のときに『点子ちゃんとアントン君』という題名になっていたからって大したことではない。小説の邦訳で親しまれている「点子」というニックネームを残しているだけ、小説の読者の気持ちを尊重していると言っていい。ミッフィーをいまだに「うさこちゃん」と呼ぶようなものだから。