久木田律子さん

 暑すぎず寒すぎず、秋風が肌に心地よい晴天だった。こんな絶好の行楽日和に、出勤してデスクワーク(泣)。
 夕方、完成した書類を郵便局へ。とりあえず仕事が一段落ついたのでその足で海など見に行く。海岸では数人のおじさん方が、水平線に沈もうとする夕陽をカメラに収めようと狙っている。本当に絵のような夕陽と雲と波の風景をしばし享受。
 その後、温泉へ。露天風呂で偶然研究室の学生たちと遭遇する。笑った。

 ネットを徘徊していたら、久木田律子さんが昨年他界されていたことを知り、びっくりした。1970年代の「りぼん」を支えた立役者の一人だが、山本おさむ氏(『ぼくたちの疾走』)の夫人であったことも今日初めて知る。やはり若い頃から腎臓の病気だったという。
 彼女の連載作品で、少女漫画誌の編集部を舞台にした話があって、そのクライマックスは漫画家志望の少女がデビュー作となる60ページの作品を一週間で描かされる羽目になるエピソードだった。不眠不休で描き上げられ雑誌に載ったその作品は読者から予想外の反響を受け、「努力すれば報われる」という教訓が示されて物語が終わる。当時は共感した。が今となっては、久木田さん自身がそのような無理な執筆活動を続けてその結果健康を害したのではないかという思いを禁じ得ず、なんともやりきれない。
 「仕事が大事か、健康が大事か」という問題は、自分を含む職業人の多くにとって今後ますます避けて通れないものになっていくだろう。