日常 (12/1 - 12/16)

12/1 (木) 快晴、-3〜8℃
 もう師走になってしまった。いまは1日過ごすと年内の残りの 1/30 が過ぎ去ったことになる。1日が残りの日数に占める割合が日に日に高くなっていくのが焦りを招く。気持ちの問題だけど。
 昨日の続きで論文Cの構成。まとめ書類の矛盾点を共同研究先にしつこく問い合わせる。しばしば満足の行かない答えが返ってきて、だんだん自分も投げヤリに。今日明日中に第一稿を仕上げねば。
 論文Fが投稿されたことを、編集部からのメールで知る。

 (→)こんなのを買ってみた。甘い。メイプルシロップみたいな香りが好み。

12/2 (金) 快晴
 本日も共同研究先に質問を投げつつ論文Cの構成。未完成ながら一応ケリをつけて、共著者に投げる。

 「読もう!コミックビーム」チャンネルの会員登録をして以来、毎月読み切れないほどの漫画本へのアクセス権が与えられる。あたかも家に小包で本の束が送りつけられてくるような感じ。今回は『恋の門』(羽生生純)全6巻が読めるということで、読み始めたら面白くて一気に読破。主人公、自分に似ている点も似ていない点もあるが、その苦悶はすこぶる身につまされる。漫画や演劇の世界にいるサブカル人種の生態が肌で感じられる。2人の男性副主人公も好きなキャラ。いまビーム本誌で連載中の二十数年後の後日談『恋と問』と合わせて読むとまた味わい深い。恋愛は綺麗ごとではないなー、と。

12/3 (土) 快晴
 Leroy Merlin へ赴いて売り場にある 2.4 m 長の角材から短い6本のパーツを切ってもらう。残りの部分も買い取り(当たり前だが、ガラス板は必要な部分だけカネを払えばよいらしいので、角材とガラス板ではルールが違うようだという覚え書き)。一旦帰って、初夏に崩壊したままのベッドの梁の下に、切ってもらった材木をあてがう。
 夕方に再び Petite Arche に買い出し。夕食は最近よくやる、ジャガイモとニンジンの千切りの炒め物。毎日食べても飽きない。でも千切り器の刃の切れ味が早くも鈍ってきた。

12/4 (日) 快晴、1〜7℃
 職場に行って木工用ボンドを取ってきて、ベッドの梁と材木を接着。一応寝られるようになったと思う。これをきっかけに掃除を少し真面目にやる。久々に仕事から離れた週末だった。
 夕食は炊飯器を利用したポトフ(初)。今まで知らなかったけど、炊飯器って鍋の温度が 100℃を超えた時点で炊き上がりと判断するんだね。だとすると、スープ物を作る場合は炊き上がりのお知らせ音が鳴るまで待っていたら水気が無くなってしまうから、煮えた時に自分でスイッチを切らなければならないはずだが、ネットのレシピには普通に炊くとしか書いていないものが多い。彼らの炊飯器は僕のより数段高級なのか?

12/5 (月) 快晴
 本日から再び論文Bにかかる。図を完成させるため、元同僚Eが残して行ったデータの海から必要なものをサルベージする作業。砂場からダイヤモンドを探すようなもの。助けてくれるはずの現同僚Fの不在、使っていた OS やグラフソフトの違い、欧州と日本の小数点(カンマとピリオド)の違い、測定ソフトウェアの使い方がわからない、Eが何を考えて図を作成したかがわからないなど、次々と現れる障壁に阻まれて泣きたくなる。なんとか半分まで入手。夕食は今日も炊飯器ポトフ。

12/6 (火) 快晴、2〜13℃
 論文Bのデータ拾い続き。まだ終わらない。相変わらず次々に困難に見舞われているが、時間をかけるほどに測定の全貌が見えてきて、元同僚Eがけっこういい加減な測定や解析をしていたこともわかってきた。この仕事、精神衛生に良くない。残りの人生なるべく楽しい仕事に時間を費やしたいものだと痛感。

12/7 (水) 晴
 論文B続き。作図に入る。ようやく先が見えてきた。

12/8 (木) 快晴、-1〜13℃
 KKS にて客員研究員によるセミナーを聴講し、その後研究所メンバーでクリスマスランチ。午後、職場に移動して論文Bの図の続きと文章の改訂。
 ランチではいつも僕に仏語を話せと強要する同僚の近くの席になってしまい、今日もまたその台詞を聞かされた。今日は僕は仏語で喋っていたのに! 何を聴いているのか。以前、別の同僚にも同じ扱いを受けてブチ切れたことがあったな。一日イヤな気分になったが、帰り道にハンガリー人同僚と話して少し気が紛れた。

12/9 (金) 快晴
 夕方までかけて、論文Bの改訂を一応完成。直後にメールボックスを見たら数分前に共著者Fから「論文について来週打ち合わせよう」メールが来ていたので笑ってしまった。そんなわけでFだけに改訂原稿を送り、全共著者には来週の打ち合わせが済んでから送ることにする。退勤して、昨日忘れたマフラーを取りに KKS に赴き、ついでに食事して Petite Arche で買物して帰る。
 何にせよ一つの仕事にケリがついてリラックスしている。『アベックパンチ(上)』(タイム涼介)読む。連載途中で渡仏により僕が読むのを中断したので続きが気になっていた。

12/10 (土) 快晴、-2〜13℃
 ニコ生で『ビーム マンガ実況!!』(第3回)を視聴。上野顕太郎回。ゲストに田中圭一。女性出演者(3名!(うち1名は声のみ))、スケッチブックへのライブドローイングが復活した。これらはマンガ実況イベントには必須だと個人的に思う。番組の感想を聞く最後の視聴者アンケートでは「とても良かった」が 100% を達成して、関係者が感激していた様子。
 何もしないまま一日が終わろうとしていたが、暗くなってから「動く書斎」(トラム)に入って論文Cの日本語アウトラインを見直す作業を少しだけ。

12/11 (日) 晴、0〜9℃
 外出せず、自室で論文Cの英作文をちまちま。あまり捗らない。やりにくい仕事だ。「論文を書かなければ俺はゼロだ」と自分に言い聞かせて無理矢理進めている。そんな中、ビーム1月号が配信されてきて、またしばし現実逃避。

 タイム涼介って最近何を描いているんだろう、と検索して『セブンティウイザン』に辿り着き、今までと違う絵柄に当初面食らったが、読み始めたらいつものタイム節に引き込まれて、8話まで一気に読む。時折涙しながら。この人は卑近な事象から深淵な真理にリンクを張るのが上手い。

12/12 (月) 曇、4〜8℃
 主に論文Cの英作文。最初から完成度の高い文章を書こうとすると全く進まないので、ダメな文でもとにかく書き進める。7割ほどできた。木曜に第1稿完成を目標に。今年はもう製膜をする時間は取れないな。
 ワルシャワの情報を調べ始める。

12/13 (火) 4〜13℃
 今日から明日にかけて、外部評価委員が来訪して研究所を評価する査察。今日は我々の代表数名が活動状況をプレゼンした。

12/14 (水)
 外部評価2日目。職位別インタビューと研究内容のポスター発表。

12/15 (木)
 論文第1稿完成 → 共著者に送信。旅行必要書類印刷。文献印刷。
 旅支度。物は用意した。梱包はまだ。

 来年放送の TV アニメ "Les souvenirs de Mamette" の1・2話が web 上で先行公開されていたので見る。CG だが動きがぎこちなく感じる。

12/16 (金) 快晴、2〜11℃
 洗濯機を回して出勤。昼休みに職場を出て中央図書館(本返却)→ ビスケット屋(妹に頼まれた土産物の候補を物色)→ 帰宅(洗濯物干し、昼食、そうじ、ゴミ捨て)。職場に戻って装置シャットダウンしたり片付けしたり。退勤して妹の選んだビスケットを買い帰宅。旅の梱包。
 19:31 の TGV でパリへ。Denfert-Rochereau の宿に投宿。ここは玄関前で機械を通してチェックインでき、結果、滞在中に人の顔を1度も見なかった。こんな宿は初めてだ。