携帯電話を国際郵便で送ってもらう(同時進行ドキュメント)

6/1: 成田からパリ CDG に向かう飛行機の中で気付く。フランスで使っている携帯を荷物に入れて来なかった! 実家に居る間にリュックを少しでも軽くしようと取り出して部屋に置き、そのまま放置していたのだ。到着してから荷物をくまなく探したけれども、やはり入っていない。実家に電話して探してくれるよう頼む。
 このミスさえなければ完璧な旅だったのに。出かける前にちょっと時間を使って部屋をもう一度確かめればよかった。他方、忘れるのは思い入れが薄い証拠だとも思う。もともと携帯というものがあまり好きではない人間なのである。

6/2: 母から「見つからない」とのメールが入る。こちらで更に探すと返事。

6/4: やはり記憶と状況から考えて 99% 実家にあると思われたので、再度実家に電話し、ありそうな場所を指定して重点的に探してもらった。結果、やはり一番ありそうな場所に見つかったと連絡が来る。よかった、第一関門突破。航空便か EMS で送ってくれるように依頼。

6/5: 梱包した携帯を郵便局に持って行った母、窓口で「携帯にはリチウム電池が使われているので、フランスには送ることが出来ない。送付可能な国が多く有る中、フランスはまだ許可されていない」と拒否されたという。驚いて、本当かどうかネットで調べたところ、そんなことはなく、リチウム電池内蔵の携帯を送付できる相手国リストにフランスも含まれている。よく見るとなんと 5 月 30 日(6日前!)に法が改正されてフランスが追加されたばかりだった。新マニュアルが窓口まで徹底していなかったようだ。まるで僕が忘れ物するのを見越していたかのようなナイスタイミング。
 一昨年に日本から研究用のリチウム金属箔を輸入した時もいろいろ厄介な手続きがあったが、今は状況は少しは変わったのだろうか。それよりも、飛行機の乗客が携帯を持って乗るのは OK なのに航空便で送るのがダメだったのはよくわからない。本人が携行している以上、爆発する仕掛けはないだろうということか?

6/7: 郵便局の係員に法改正されたことを納得してもらい、EMS で発送したとのこと。

6/12: 到着を待つ日々。けど、EMS にしては少し遅いな。またフランスの税関で行き違いがあって日本に送り返されたりしていないか…と不安を拭えない。

6/15: いまだ到着せず。もしや送り返されているのではと恐れ、実家に電話した際に確認したが、届いていないという返事。まだ東京−トゥール間のどこかにあるのだ。それで思いついて、EMS のラベル番号を母に教えてもらってネットで追跡をかけた(もっと早くやればよかった)。結果、11 日に配達しようとしたが留守で、荷物はまだトゥールのクロノポスト集配所にあって指示待ち中であると判明。不在通知票を残す事もできなかったとのこと。最近うちのアパートの玄関ドアの開閉がスムーズにできないので、原則として鍵で施錠しているが、それだと郵便屋さんが中の郵便受けにアクセスできないという問題があるのだ。このドアの問題はいつも厄介だ。まあとにかく目的のブツがトゥールにあることはわかった。明日朝イチで取りにいく。それまでに送り返されませんように。

6/16: クロノポストに赴き、無事に小包を受け取ることができた。中身の携帯も問題無く動作した。ようやく一件落着。記録として書き留めておくが、受け取る時に内容物の価格の 20% プラス 21 ユーロの税金を徴収された。EMS を送る時ラベルに記入する内容物価格の情報はここで使われるのか。
 電源を入れたら、昨日、魅力的な夕食の誘いのメッセージが入っていたことが判明。もう少し早く気付いて受け取りに向かっておれば!