漫画の城

明治大学米沢嘉博記念図書館

 神保町まで来たついでにその存在を思い出し、初めて利用。ビル1棟がまるまる米沢図書館に当てられているとは知らなかった。明治大学はお金があるな。いま開架書庫で見られるのは、1960年代から90年代頃の漫画雑誌やコミックス、そしていくばくかの漫画関係書籍。
 私がコドモの頃に親しんだ『りぼん』増刊号を手に取って見る。前田由美子『白い街角』、真枝ようこ『案内状』といった印象に残っている作品を30年ぶりに再読。田中なおこ『だいこん足のバラード』の主人公の足の太さ、今見ると全然ふつうに見える。当時のほかの少女マンガの女の子がいかに不自然に細かったかということだろう。

 古い漫画雑誌に接した時は、読者の漫画投稿コーナーにも目が行く。時々、のちの大物漫画家の名前が見つかることがある。今回、偶然開いた『りぼん』(79年3月号)のまんがスクールの”もう一息”欄に、なんと森下裕美(当時16歳)の名を発見。面白いなあ。
 あと1978年の時点では(雑誌にもよるが)まだ、雑誌ページの欄外に「○○先生にはげましのお便りを出そう」ということで漫画家の仕事場や自宅の住所が明記されていた。隔世の感がある。