仏語講座テキスト

 一時帰国した時に、発売中のはずの NHK ラジオ『まいにちフランス語』10 月号テキストを求めようとしたら、他の言語のテキストは山積みなのにフランス語だけ売り切れという事態を2、3軒の書店で目にした。
 後で知ったところ、フランス語のテキスト 10、11 月号は増刷になったとのこと[清岡智比古氏ブログ]。やはり全国的に品薄だったか。

 なぜ今フランス語講座が人気急上昇しているのだろうか? 10 月からの清岡・杉山講座がわかりやすく楽しいからかな、と最初は思っていたのだけど、NHK 語学講座のテキストが増刷されたのは冬ソナ効果で韓国語のが増刷されて以来の稀有な例だと聞くと、どうも内容がわかりやすいだけの理由ではない気がする(清岡講座は前年の再放送だし)。
 かといって、冬ソナと同程度に日本人を虜にしている強力なフランス関連コンテンツがあるとも思えないし。まさか『のだめカンタービレ』?

 今も人気の理由は判然としない。ただ一つ自分なりに思いつくのは、4 月から 9 月までの小野講座が高度すぎたために、落伍者を多数生んでいたのではないかということ。悪い講座では決してなかったが、内容を極限まで詰め込んでいて、初学者がついて行くには相当の努力が必要だった。対して、10 月になって始まった新講座が非常にゆるい内容なので、前期に挫折した学習者が「これならできそうだ」と再チャレンジに意欲を持ったのでは。前のものとの対比が評価を押し上げることはよくある。ちょうど森喜朗のあとの小泉純一郎のように。
 かくいう自分も小野講座は web から音声を録り溜めていたものの、途中からあまり熱心に聴こうとはしなくなった。しかし小野講座での文法や発音の詳しい解説は、有益であることは間違いない。今更ながら、現在進行中の清岡講座と並行して小野講座も再学習しているところ。