装置マニュアルの不備

 2月にインストールされた実験装置のマニュアルを改めて確認していたところ、「これはないんじゃないの」という不備がいくつか。

(1) インストールの際に業者が置いて行った操作マニュアルのバインダーに、新旧2つのバージョンのマニュアルが一緒に綴じてある。両者の記載内容は、肝心な実験パラメータなどが大きく異なっている。内容を変更すること自体は悪いことではないが、矛盾した内容の文書を共存させていることが問題。

(2) その2つのバージョンのうち新しいほうを採用しようと思っても、片方の表紙には「バージョン 1.0」と記されている(日付なし)のに対し、もう片方には「2006 年 2 月」とある(バージョン番号なし)。どちらが新しいのか断定できない! まあ通常、バージョン番号というものは 1.0 から始めることが多いし、2006 年 2 月版のほうが明らかに文章がわかりやすく内容も充実しているので、99% 後者のほうが新しいとは思うが。

 思うに、マニュアルを書いたのは開発に携わった米国の技術者だが、インストールのために英国からやってきた技術者はサービス担当者で実はこの装置のことをよくわかっていなくて、2つのマニュアルのどちらが新しいかも自信がなかったので、責任逃れのために両方置いて行くという無難な道をとったのではないか。マニュアル(旧、新)を書いた人がちょおっと表記に気をつければ済んだ話なのにね。