突発性書籍収集症

 土日の2日間に突発性書籍収集症が発症し、複数の図書館を駆け回って計8冊借り、書店で1冊買う。集めるだけで満足するのがこの症例の特徴。一度でいいから図書館で借りたものを全部読んでみろ>オレ。

 借りた中の1冊は韓国カルチャー解説本。みこ半別館で北朝鮮のルポ漫画を描いていた松田洋子氏がここでは韓国ルポ漫画を描いている。韓国のほうが先に書かれたものだが、韓国編ではおちゃめで明るい自画像が、北朝鮮編ではアングラ女優ふうになっていた。サイバラを思わせる変貌ぶり。そんなことを考えながら執筆者紹介を見ると、音楽ページ担当の執筆者に佐藤行衛という名があった。なんと、高校で1年先輩だった行衛さんじゃないですか! 紹介文によると日本人による韓国ロックのバンドを結成して日韓両国で活動しておられるとのこと。へえー、すごいな、本物のミュージシャンになったんだ。高校時代からギター持たせれば日本一のお祭り男だったからなあ(すみません>行衛さん)。でもよく知っている人がやりたいことをやって活躍しておられるのを見つけたのは嬉しかった。

 購入したのは漫画で、「月刊イブニング」で途中から読んでメチャクチャ面白かった『サトラレ』(佐藤マコト)の第1巻。ようやく最初から通読した。メチャクチャ面白い。この設定だけで半分勝ったも同然だなあ。あとの半分は物語だが、これも秀逸。人間肯定の姿勢が貫かれていて、掛け値なしに感動する。雑誌に発表されてからアッというまに映画化されたのも故なしとしない。しかもこれは作者の初めての連載作品だという。なんというか、漫画界における代打逆転サヨナラ満塁優勝ホームランのような快挙だと思ったりした(それほどでもないか)。